Phinlodaのいつか読んだ本

実際に読んでみた本の寸評・奇評(笑)

書籍

新・学生時代に何を学ぶべきか (5)

今日は「新・学生時代に何を学ぶべきか」の続きから。 ネットを見ていると、最近の受験生は「大学に行く目的がない」という人が多いようです。ちょっと気になります。目的がないのに大学に行こうとする、というのは昔は考えられないことでした。 私たちの頃…

新・学生時代に何を学ぶべきか (4)

今日はちょっと間があきましたが「新・学生時代に何を学ぶべきか」から。 まずスポ根話を紹介します。今はど根性、スパルタというスキームは絶滅、場合によっては実行すれば犯罪になってしまうようですが、 殴るだ蹴るだは当たり前、上級生と話をする時は、…

音楽心理学ことはじめ 音楽とこころの科学

今日の本は「音楽心理学ことはじめ」。 音楽と心理学といえばモーツァルトを聴きながら勉強する話が有名だと思いますが、ちゃんとその話も出てきます。 モーツァルトを聴いて十〇分から一五分以内にその課題を実行した学生たちは、リラックスしたり静かに座…

もの食う人びと

今日は辺見庸さんの「もの食う人びと」を紹介します。 これは説明が難しい本です。ざっくりいえば、いろんな国に出かけてその土地のものを食べるという趣旨の本なのですが、内容はその土地の政治や文化にすぐに踏み込んでいて、実に興味深い。タイトル通り、…

ツインスター・サイクロン・ランナウェイ2

とりあえず書名だけ出していた「ツインスター・サイクロン・ランナウェイ2」ですが、これって多分まとめようもないので軽く紹介しておきます。 前巻は2020年にここで紹介していますね。百合SFで有名です。 本巻の超あらすじは、テラとダイオードの女性ペアが…

新・学生時代に何を学ぶべきか (3)

今日は引き続き「新・学生時代に何を学ぶべきか」から紹介します。 大学を自分探しの場として活用しろという人は割といます。中には「ハチミツとクローバー」のように本当に自分探しの旅に出てしまう人もいます。 本や映画、ニュースを解説ぬきでみて自分の…

新・学生時代に何を学ぶべきか (2)

今日は昨日に続いて「新・学生時代に何を学ぶべきか」から紹介します。 大学は人生の夏休み、と言われることがよくありますが、栗田さんいわく、 「あれは四年間の休暇だった」 (栗田亘「四年間の休暇」、p.45) だそうです。この表現は「二年間の休暇」(十五…

新・学生時代に何を学ぶべきか

今日の本は「新・学生時代に何を学ぶべきか」。 学生時代に何を学ぶべきか、という本の続編です。 このブログは最後に「今日の一言」的な、気に入ったフレーズを紹介する投稿が多いのだが、この本は全編が「今日の一言」的な内容なので閉めるのがとても難し…

東大なんか入らなきゃよかった 誰も教えてくれなかった不都合な話 (2)

今日は昨日紹介した「東大なんか入らなきゃよかった」の後半の紹介を。 第3章「東大うつ」には、死にたいという人が出てきます。読んでいて気分がダウンしていきます。一般的には、東大を出たら勝ち組というイメージだと思うのですが、 実際に東大に入っても…

東大なんか入らなきゃよかった 誰も教えてくれなかった不都合な話

今日の本は「東大なんか入らなきゃよかった」。著者の池田渓さんはもちろん東大卒。 ドラゴン桜では東大はプラチナチケット扱い、バカとブスは東大に行けというセリフが流行しました。行けばそれだけで勝ち組、みたいな印象がありますが、現実は厳しいようで…

新説 狼と香辛料 狼と羊皮紙VII

今日の本は「狼と羊皮紙」の7巻。 今回はコルとミューリが印刷技術を身に付けた職人を探すストーリー。印刷技術は「本好きの下剋上」でも主要テーマになっていますが、発明された時点で社会に強烈な変化をもたらすことになります。 たとえば嘘の書かれた文章…

日本語という外国語 (2)

今日は雑記にしようと思ったのですが、つづくと書いてしまったので、先日紹介した「日本語という外国語」を閉めておきます。 この本、先日紹介したように、外国人に日本語を教えていた人が書いているので、日本人が学ぶ文法とはいろいろ違うことが出てきます…

日本語という外国語

今日は先日ちらっと紹介した「日本語という外国語」。 著者の荒川洋平さんは、次のような経歴の持ち主。 僕は、二十年以上、外国人に日本語を教えてきました。 (p.3) 日本語は世界中の言語の中でも最高難易度といわれていますが、最近は日本語を学ぶ外国人の…

新説 狼と香辛料 狼と羊皮紙VI

今日の本は「新説 狼と香辛料 狼と羊皮紙VI」。 コルとミューリはハイランドから、ノードストンという領主が悪いことをしていないか見定めてきて欲しい、というミッションを受けます。ついでに幽霊船の謎を調べてこい、というややこしい話に。鼠とか猫とかも…

新説 狼と香辛料 狼と羊皮紙V

今日の本は「新説 狼と香辛料 狼と羊皮紙V」。 場面は前巻の続きからで、戦争が回避されたところから始まります。今回のミッションは解散の危機に直面している聖クルザ騎士団を救うこと。コルは周囲に振り回されている間に敵をたくさん作ってしまったみたい…

新説 狼と香辛料 狼と羊皮紙IV

今日の本は「新説 狼と香辛料 狼と羊皮紙IV」。 今回はエーブが出てきます。この人が出てくると大抵話がややこしくなりますが、一歩間違えると戦争という危機的な状況を回避するのが今回コルに与えられた無茶振りです。そもそも薄明の枢機卿という二つ名をも…

新説 狼と香辛料 狼と羊皮紙III

今日の本は「新説 狼と香辛料 狼と羊皮紙III」。 今回はちょっと大ピンチ【謎】な感じですが、現代社会では使用禁止になっている石綿が出てくるのは意外でした。現実世界ではミイラを包むのに使われたとか。ミイラなら癌にならないか。私が小学生だった頃は…

新説 狼と香辛料 狼と羊皮紙II

今日の本は「新説 狼と香辛料 狼と羊皮紙II」。コルとミューリの冒険の続きです。 今回のミッションは黒い聖母像を信仰している北の地域に行って、信者たちを味方にしていいかどうかを見極めるというものです。この聖母像を作っていたオータムという修道士が…

狼と香辛料XXII Spring LogV

今日の本は「狼と香辛料XXII Spring LogV」。 3つの短編が入っています。「狼とどんぐりのパン」「狼と尻尾の輪舞」はロレンスとホロの話で、ゲストはエルサ。3つ目の「狼たちの結婚式」はコルとミューリの話です。この3作目が今回はいろいろ意表を突いてい…

新説 狼と香辛料 狼と羊皮紙

今日の本は「新説 狼と香辛料 狼と羊皮紙」の1巻。狼と香辛料に出てきたコルとミューリの物語です。 ロレンスとコルはノウハウを持っている商人と知恵を持っている狼という組み合わせでしたが、コルは勉強はできるが実践がやや足りないタイプ、ミューリは経…

狼と香辛料XXI Spring LogIV

今日の本は「狼と香辛料XXI Spring LogIV」。 5つの短編が入っています。 まず、1つ目の「狼と湯屋の向こう」に出てくる、湯屋「狼と香辛料亭」で働いているセリムの独白。 仕事を失敗してしまっても、優しい主人は怒り狂うどころか、なぜ失敗したかの原因を…

ゴブリンスレイヤー15

今日の本は「ゴブリンスレイヤー15」。 今回は馬娘【違】が出てきます。ていうか馬人族です。ケンタウロスというのはギリシア神話由来ですが、半人半獣は全世界どこでも伝承されていそうなネタですね。 ストーリーは馬娘の姫様が行方不明になったのでいつも…

ようこそ実力至上主義の教室へ 2年生編4

今日の本は「ようこそ実力至上主義の教室へ 2年生編4」。サバイバル編の決着です。 今回はバトルシーンが満載で、特に龍園と宝泉のバトルは現実的にはあり得ないハードでタフなバトルで、何でどちらも死なないのか謎。 個人的には伊吹が脱水少女になりかける…

狼と香辛料XX Spring LogIII

今日の本は「狼と香辛料XX Spring LogIII」。 5つの短編が入っています。 「狼と春の落とし物」は、傭兵団の隊長のルワードが困ったことになる話。「狼と白い猟犬」は狼と香辛料亭に教皇庁から調査の聖職者がやってくる話。この話はミューリとコルがまだ湯屋…

狼と香辛料XIX Spring LogII

今日は「狼と香辛料XIX Spring LogII」。 4つの短編が入っています。2つ目の「狼と甘い牙」にはコルとミューリが出てきますが、他の作品はコルとミューリが旅に出た後の話です。 例によってストーリーは無視して気になった表現をいくつか。1つ目の作品「狼と…

かがみの孤城

今日の本は辻村深月さんの「かがみの孤城」。今年の冬にアニメ映画化だそうです。 不登校になった中学生たちが鏡の中の世界に入って「鍵」を探すゲームに参加させられる、という話です。鍵を見つけた一人だけが願いをかなえてもらえます。主人公の「こころ」…

盤上の向日葵

今日の本は、柚月裕子さんの「盤上の向日葵」。ミステリーです。 まず死体が出てきて犯人を捜す、というパターンです。ストーリーは過去と現在が交錯する流れで書かれていて、最後に点が線に繋がるみたいな感じの構成になっています。しかし、ミステリーとい…

優しい音楽

今日の本は瀬尾まいこさんの「優しい音楽」です。 3つの短編が入っています。そうきたか、のような意表を突く展開はなかなかのものです。 2つ目の作品「タイムラグ」は、夫婦が旅行に行く間、子供を預かることになった浮気相手の話。浮気相手に面倒を見させ…

狼と香辛料 (18) Spring Log

今日の本は「狼と香辛料 (18) Spring Log」。 4つの短編が収録されています。1つ目の作品「旅の余白」は、ホロとロレンスと一緒に旅をしてきたコルがまた旅に出た直後の話。コルに一人娘のミューりが付いていってしまいます。駆け落ちではないというのですが…

狼と香辛料XVII Epilogue

今日の本は「狼と香辛料XVII Epilogue」。Epilogueと、サブストーリーが3つ収録されています。 Epilogueは、本編のクロージング。これで本編は終了です。ロレンスが誰を呼ぶか悩んでいるところはなかなか面白いのですが、ここまでの話を読んでないと分からな…