Phinlodaのいつか読んだ本

実際に読んでみた本の寸評・奇評(笑)

ツインスター・サイクロン・ランナウェイ2

とりあえず書名だけ出していた「ツインスター・サイクロン・ランナウェイ2」ですが、これって多分まとめようもないので軽く紹介しておきます。

前巻は2020年にここで紹介していますね。百合SFで有名です。

本巻の超あらすじは、テラとダイオードの女性ペアが逃亡を試みるもダイオードが拉致されて故郷に連れ戻されてしまってダイオードは脱出、テラは救出を試みる、しかしその裏には巨大な陰謀が…みたいな。

前回紹介したように、テラはデコンパ、ダイはツイスタという設定です。知らない人は何のことか分からないと思いますが、気にしません。デコンパはデコンプという能力を持っていますが、これが今回の陰謀の鍵になります。ガンダムニュータイプみたいな立ち位置かな。seed のコーディネイターとか。違うけど。普通の小説ならこの種のヘンな能力があると違和感増し増しですが、これはSFなので問題ないです。

今回出てくるキャラでは、小角石灯籠弦道が変人で面白いです。血縁的にはダイオードの父親になります。あと、瞑華仕切鬼蛍惑というダイの元カノも注目です。名前の最初と最後をつなげるとメイワクになりますが、実際はなかなか気配りもできるようです。

個人的にはこのシリーズ、漢字の名前がどうもモヤっとしています。百合SFということでそれなりのシーンも出てくるのだけど。そこはあまり期待しない方が。

ということで、この本の一言は。

「ていうかそれって、本人だけがみんなのためだと頑なに思い込んで、めちゃくちゃをやるパターンですよね」
(p.263)

小さな親切大きなお世話、って感じで。


ツインスター・サイクロン・ランナウェイ2
小川 一水 著
ハヤカワ文庫 JA オ 6-35
ISBN: 978-4150315061