Phinlodaのいつか読んだ本

実際に読んでみた本の寸評・奇評(笑)

新説 狼と香辛料 狼と羊皮紙V

今日の本は「新説 狼と香辛料 狼と羊皮紙V」。

場面は前巻の続きからで、戦争が回避されたところから始まります。今回のミッションは解散の危機に直面している聖クルザ騎士団を救うこと。コルは周囲に振り回されている間に敵をたくさん作ってしまったみたいで、知らない所で恨まれたりしている訳ですね。その敵に対して一働きさせられるというのは皮肉な話です。

今回のゲストはカール・ローズ。聖クルザ騎士団の騎士見習いです。騎士というのは日本ではピンと来ない職業のはずなのですが、昔はリボンの騎士とかあったけど、今はファンタジー系のラノベやゲームで何か演出されたイメージが拡散しているかも。

昔出てきた羊のハスキンズが登場して助言っぽいことをいくつか言います。羊の甲【謎】より年の功。このストーリーでは羊の方が狼よりも怖いようです。

足元は側にいる者が見ている。自信を持って大股に進めばいい。
(p.145)

主人公はズンズン進んでいけばいい、危ない時は側近が何か言ってくれるという話です。信頼できる側近がいればいいのですが(笑)。

今日の一言はこれで。

「どこにでもある話だ。戦の倣いで、勝てば王となり、負ければ賊と見なされる」
(p.127)

海賊王みたいなのも、中にはいそうな気はしますが。


新説 狼と香辛料 狼と羊皮紙V
支倉 凍砂 著
文倉 十 イラスト
電撃文庫
ISBN: 978-4049124521