今日はちょっと間があきましたが「新・学生時代に何を学ぶべきか」から。
まずスポ根話を紹介します。今はど根性、スパルタというスキームは絶滅、場合によっては実行すれば犯罪になってしまうようですが、
殴るだ蹴るだは当たり前、上級生と話をする時は、「はい」と「いいえ」しか言ってはいけなかった。
(青島健太「革命家の条件」p.86)
言うことを聞かないと殴られるというのが当たり前の時代があったのです。今でも裏ではあるのかもしれませんが。ちなみに、青島さんは慶應野球部です。
根性なんて時代遅れだと思う人もいるかもしれませんが、とある研究では成績を左右するのはIDではなく根性だという結果が出ているそうです。この話は後日紹介するかもしれません。令和は案外再評価されそうです、根性。
ワシは、閉鎖的な寮生活や、体育会の仕組みを肯定するつもりはない。ただ、そんな軍隊みたいな所で、同じ釜の飯を食い、助け合った仲間は、かけがえのないものになった。そして、人を見る目もできた。何とかやっていく要領も身に付けた。
(木村和司「ワシが言えること」、p.109)
木村さんは明治大学サッカー部です。大学で勉強したのは「遊び、酒、タバコ」(p.106) だそうです。体育会系のイメージは今では否定的かもしれません。もちろんデメリットもあるがメリットもあります。デメリットの方が大きいので止めようという判断は妥当かもしれませんが、その時に失われるメリットをどうするかという問題は課題として残しいつかは解決すべきだと思います。
さて、大学生といえば、今でも Yahoo!知恵袋の FAQ なのが「やりたいことがないがどの学部がいいか」みたいな感じの質問です。やりたくないのなら大学に行かなければいいと思うのですが、そこは強制されるそうです。しかも勉強はしたくないとか言い出すからややこしい。
勉強ってね、その目的が、具体的に、はっきりしているときは、とても楽しいものなんだ。
(原田大二郎「ボクの学生時代の思い出を聞いてくれるかい?」、p.100)
目的もないし好きでもない勉強をするために大学に行くという謎の時代になってしまいましたが、確かに昔の漫画に出てきた学生はだいたい楽しそうでした。実際、大学は楽しい所だったと思います。遊ぶのではなく、学生同士の言い合いがです。討論といえばアレですが、口でのバトルですね。
法律も、経済学も、国語だってそうだ。すべて人間というものを基礎にして、その人間を究明する学問だとわかったとき、面白いように勉強が身に付いてくるようになったんだ。
(p.100)
物理学も数学もそうです。勉強とか学問というのは結局役に立つから成立しているのです。
(つづく)
新・学生時代に何を学ぶべきか
講談社 編集
ISBN: 978-4062089722