今日の本は「ようこそ実力至上主義の教室へ11.5」。
1年生最後の特別試験が終わった後から春休みにかけてのショートストーリー集です。内容的には2年生編への伏線・調整って感じです。卒業式前の啓誠の言葉。
俺は勝ちたいあまりに、目の前のことが見えてなかった
(p.23)
前回の特別試験で葛城を懐柔しようとしたのですが、結局失敗したことを反省してのセリフです。 葛城は結局裏切らなかったのですが、
人は失敗を繰り返して成長していく。結果だけを見て叩くようでは指導者にはなれない。
(p.23)
仲間は案外失敗に寛容なようですね。
卒業式の3年生を目の前にして、堀北はこんなことを言います。
夢への近道が叶わなくても、自力で切り開くことは出来る
(p.80)
Aクラスでなくても実力があれば自分の入りたい企業に入れると言っているのですが、確かに正論ではありますが、自分の行きたいところに行くスキルがあるのなら、その能力を使ってAクラスに入れるような気もします。
ちなみに、卒業する堀北兄は、こういう生き方をしたそうです。
努力した者に勝つには、更に努力する。
(p.212)
あとは運ってことかな。
この世は成長する材料で溢れている。
(p.217)
逆から見れば、自分がどれだけ未熟かということになりますね。この世には足をひっぱる罠も満ち溢れているわけだし。
今日の最後はこれで。
人は学習に喜びを覚える。
それは勉強でも運動でも、ゲームでも同じだ。
上達したと実感すれば愉悦を覚える。
それは恋愛も同じ。
(p.320)
綾小路の言葉なのですが、綾小路は閉鎖空間で育っているのでコミュニケーション経験が足りません。さてこの後はどうなることやら、みたいな感じで2年生編に続きます。
ようこそ実力至上主義の教室へ11.5
衣笠彰梧 著
トモセ シュンサク イラスト
MF文庫J
ISBN: 978-4040640075