Phinlodaのいつか読んだ本

実際に読んでみた本の寸評・奇評(笑)

狼と香辛料XII

今日の本は、「狼と香辛料XII」です。

今回のゲストは銀細工師のフラン。ホロが探している北の地の地図を作るのと引き換えに、ホロとロレンスにはとある村で情報収集することを求めます。向かった村には天使が舞い降りたという伝説がありました。調べていると魔女の森という話も出てきます。魔女の家に行ってみると修道女の死体が…

と書いたらミステリみたいですが、そうでもありません。今回も駆け引きメインの話です。

いくつか興味のあるネタを。

 商いにおいて有益な情報とは、実はその内容によって決まるわけではない。
 誰も知らないこと、それこそが最も重要であり、誰も知らない情報はいつだって確証などのない雑感からもたらされるものなのだ。
(p.25)

レアリティの方が評価としては重要ということですね。噂の段階で動かないと間に合わないと。

確認のできない嘘は真実と変わりませんから。
(p.104)

私としては確認できない真実は嘘の前提で行動しますけど。

危険を冒し続けていればいつかはひどい目に遭うのだ。
(p.199)

確率的にそうなりますね。滅多に爆発しない箱でも、開け続けていればいつかは爆発します。

てな感じで、今日の気に入った一言。

いかにうまく負けるかという勝負は、どんな戦いよりも難しい
(p.16)


狼と香辛料XII
支倉 凍砂 著
文倉 十 イラスト
電撃文庫
ISBN: 978-4048679336