Phinlodaのいつか読んだ本

実際に読んでみた本の寸評・奇評(笑)

名僧のことばでわかる仏教入門

今日の本は「名僧のことばでわかる仏教入門」。

有名な僧侶が時代順に簡単に紹介されているので、受験生の方には軽い歴史勉強になると思います。カラーページもあって仏像なども出てきます。最近テレビのCMに出てくる空也の像も出てきます。

エピソードもいろいろ出てきますが、私が知らなかったのは、

「念仏を称えさえすれば、どんな罪を犯しても救われる」という過激な思想に傾いた門徒がいたことが想像される。
(p.109)

これは法然の「専修念仏」に出てくるエピソードです。「専修念仏」は、南無阿弥陀仏と唱えると往生できるという考え方ですが、これを悪用して、南無阿弥陀仏と言えばどんな悪行も許されると拡大解釈する人達がいたという話です。

キリスト教も、どんなことをしても懺悔すれば許される、と考えている人がいるようです。そんな甘い話はないと思うのですが。

今日の一言はこんな感じで。

空也は「捨ててこそ」とだけ言って立ち去ったという。
(p.126)

身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ、という言葉もありますね。

 

名僧のことばでわかる仏教入門
釈 徹宗 監修
宝島社新書
ISBN: 978-4299012616