今日の本は「どろどろの聖書」。
聖書入門的な本です。旧約聖書、新約聖書の中からストーリー性の高いところを選んで、超あらすじ的に紹介していきます。ただし、教訓的な話はあまり出てきません。
この本、英語名を紹介しているのが特徴だというのですが、
たとえば、ヨハネ、パウロ、ルカなどといった聖書に出てくる名前が当時、しっくりこなかったのですが、それらの英語名がジョン、ポール、ルークであると、のちに気づいただけでも読みやすくなりました。
(p.4)
聖書を全部読んだ経験からいえば、そんなに違うものなのか微妙、いまいちピンと来ません。知っている名前だとイメージしやすいという理屈は分かりますが、ヨハネとジョンが同じといわれても、ジョン・レノンってヨハネだったのか、というのはちょっと違うような気がするわけです。
まあそれはおいといて、聖書に出てくる神様はユダヤ教、キリスト教ではヤハウェ、イスラム教ではアッラーと呼ばれていますが同じ神様です。この神様、とても恐ろしいという特徴があります。
「剣を取り、偶像崇拝の大罪を犯した自分の家族、友、隣人を殺せ」
(p.73)
これはモーセの言葉ですが、
聖霊(神の霊)が常に彼とともにあった
(p.74)
ということなので、神の代言と考えていいでしょう。日本で信仰されている仏教、神道には気に入らない相手を殺せというような感じの教義はあまりないと思うのですが。聖書の神様は簡単にキレるのです。もっとも人間も全然言うことを聞かない存在なので、キレるのも分かるのですが。
アブラハム、モーセ、ダビデ、ソロモン、イエスといった有名な名前が登場します。ダビデの話では、こんなエピソードが。
羊飼いであったダビデは、羊の群れを守るために、投石術で獣を追い払うことを得意としていました。ゴリアトと向き合った時にも、ダビデは巨人兵士の額に遠くから石を命中させて倒れさせ、素早く駆け寄ってその首を取り、一躍、戦士として名を上げます。
(p.102)
進撃の巨人みたいな。銃がない時代ですからね。
今日の一言。
民衆にとっては甘い言葉を囁いてくれる偽預言者たちのほうが好まれ、エレミヤは真の預言者でありながら迫害され続けました。
(p.152)
人間は、それが真実かどうかより、自分の都合を優先するわけです。