Phinlodaのいつか読んだ本

実際に読んでみた本の寸評・奇評(笑)

巫女さん入門 初級編

今日は何か書こうかと思ったのですが見事にヤラれて時間がなくなりましたね。毎日何か書評にするというのは難しいものです。ちなみに今月は毎日書いてみるかと思っていた某ブログは1日目に書けなくて挫折しています。

しかし1日坊主というのも癪なので、先日ちらっと名前を出した「巫女さん入門」を。この本は神田明神監修となっており、そのため、神田明神にまつわる話も出てきます。例えば、神田明神に祀られている神様は、

一柱目は「だいこく様」、二柱目は「えびす様」、そして三柱目は「まさかど様」です。
(p.20)

まさかど様というのは平将門様。それは人間ではないか、と思われるかもしれませんが、

神道では、神様が日本人を「作った」のではなく、次々と「産んでいった」と考えます。そういうつながりがあるため、人を神に祀っても不自然ではないのです。
(p.23)

なるほど、最近は YouTube で人気が出ると神になれるらしいですが、神の子なのでそれは不思議ではないという理論があるわけですね。

神道の特色は4つに要約されて出てきます。「敬神崇祖」「浄明正直」「自然との共生」「言挙げせじ」です。最後のが難しそうですが、

合理ではなく、美しい心で素直に直感的に受け入れることを「言挙げせじ」というのです。
(p.59)

直感的というと禅の世界がそれに近いと思われる方もいそうですが、私見としては、禅というのは言外の理を求める世界であって、直感とはまた別のロジカルな世界だと思っています。あくまで禅は合理なので、神道が合理ではないというのなら、そこが大きな違いだと思います。

本の後半には、大祓詞(おおはらえことば)が紹介されています。

この祝詞を読むことによって、みなさんの心が鎮まって、清まっていきます。
(p.107)

お経みたいな感じですね。ただし結構長いです。毎日3回読むのは大変そうです。

さらに後には作法の話が紹介されています。巫女さんは御神前に近づいたら三分の一歩ずつしか歩いてはいけないとか、お辞儀するときの角度とか。

最後には巫女さんへのアンケートとインタビューがありますが、意外と体力勝負、という意見がありますが、実際、大抵の仕事はそうでしょう。プログラマーだってそうなのです。

 

巫女さん入門 初級編
神田明神 監修, 監修
朝日新聞出版
ISBN: 978-4022504579