Phinlodaのいつか読んだ本

実際に読んでみた本の寸評・奇評(笑)

狼と香辛料II

今日の本は「狼と香辛料II」。

今回はロレンスがハメられて借金を抱えることになり、それを返済するために金の密輸に手を出すというヤバい話です。ハメられたと分かった時には逃げるという選択肢もありそうですが、

一度逃げれば逃げ続けなければならない。
(p.187)

商人というステータスを捨てることになるわけです。

「商売には思わぬ抜け道がある。危機の時だからこそ見える道もあるだろうからな」
(p.203)

リュビンハイゲン商館の館長、ヤコブの言葉です。その後、ホロから金の密輸を提案された時にロレンスはこの通り決断することになります。

密輸をするには元手が必要ですが、ロレンスは素寒貧。そこで、ロレンスの債権を手にしているレメリオ商会に元手を出せと交渉します。密輸が成功したら借金が返せるし、おまえも儲かるから win-win、という話。レメリオ商会も破産寸前の状態なので、レメリオはこの話に乗っかりますが、当然、裏切って利益を独占しようとします(笑)。このシリーズ、本当に誰も信用できません。


狼と香辛料II
支倉 凍砂 著
電撃文庫
ISBN: 978-4048669320