Phinlodaのいつか読んだ本

実際に読んでみた本の寸評・奇評(笑)

はたらく魔王さまのメシ!

今日の本は「はたらく魔王さまのメシ!」番外編です。多分。

「悪魔大元帥、米を炊く」、「堕天使、芋を齧る」、「聖職者、うどんを避ける」、「魔王、自分の趣味を思い出す」、「勇者、完璧を諦める」、「女子高生、異世界料理を堪能する」、「魔王、飯のタネを得る」の7つの短編が入っています。

「悪魔大元帥、米を炊く」は、米の炊き方を知らないサタンとアルシエルが試行錯誤して炊飯器を使って米を炊けるようになるまでの格闘物語です。読めば一応筋は通っているのですが、現実的にこんなにうまく米が炊けるようになるのか謎です。ていうか取説はなかったのか。

「魔王、自分の趣味を思い出す」は言われてみたら確かに真奥には映画を観るという趣味がありました。趣味の話が出てくるのは、真奥がマグロナルドの正社員研修を受けるときに履歴書の趣味の欄に書くためなのですが、

例えば柔道黒帯の人間がそれを書いたとするだろう? そうしたら面接官はきっと柔道の話を振るだろうが、実際にはまず『そういったものを書ける人間である』かどうか、それに『その積み重ねから得た経験を他に生かせる人間である』かどうかを見る。
(p.113)

木崎の言葉です。要するに面接というのはコミュニケーション能力を確認するためのもので、内容は黒帯でも白帯でも何でもいいわけで、しかし趣味がないと困るわけです。私なら趣味は読書でいいのかも。

「女子高生、異世界料理を堪能する」は、千穂が異世界で食事に招待される話です。異世界なので謎の食材を使った料理がたくさん出てきますが、

こうして見ると、自分は随分色々なものを、それがなんなのか根本的には理解にずに食べていることに気づき、そしてそれで別に問題が起こっていないことにも気付いた。
(p.205)

実は問題に気付いていないとか。

「魔王、飯のタネを得る」には、こんなものが出てきます。

ひょっとこソース

オタフクソースですかね。探してみましたが「おかめソース」は見つかりませんでした(笑)。


はたらく魔王さまのメシ!
和ヶ原 聡司 著
029 イラスト
電撃文庫
ISBN: 978-4049123265