Phinlodaのいつか読んだ本

実際に読んでみた本の寸評・奇評(笑)

はたらく魔王さま!SP

今日の本は「はたらく魔王さま!SP」。時系列的には文庫本の5巻と6巻の間のストーリーです。SPの意味は不明ですが気にしません。スタックポインタでないことだけは確実です。

あらすじとしては、真奥チーム【謎】が長野県に行って農業をする話です。メインストーリーとはまるで関係ありません。恵美も途中参戦しますが、恵美は農家の出身なので農業スキルがやたら高いです。

恵美は今回、熊と戦うことになります。

轟音を上げて熊は背中から大地に落ち、その衝撃で田の水と泥が激しく飛沫を上げる。
(p.175)

地上最強といわれる熊といえども勇者の敵ではないのです。この業績によって勇者エミリアは熊殺しの称号を得ます(笑)。

農作業のシーンが出てきますが、サボリ魔の漆原まで働くという珍しい世界が展開されていきます。真面目に働かない漆原に対して、

それでも働こうっちゅう気持ちがあるだけええ。今は働けるのに働こうとしない衆もおるっちゅうじゃねぇか。
(p.192)

これは万治の言葉。万治って誰?

千穂にとっては父方の叔父
(p.12)

農家の主人です。まあ確かに今のネットの若い者を見ていると「働くだけマシ」というのは分かります。某所で「将来生活保護で生活したいのだが、どうすればなれるか」という趣旨の高校生の質問を見た時はかなり驚愕しました。

哲学的な話も出てきます。

獣と魚を狩り、草や実を育て、それらを交換することこそ、最も原始的な人間の社会だ。
(p.197)

哲学とはちょっと違うか。てなわけで今日の一言は、

悪行に貴賤はねぇ。だがな、やっぱりお前らは俺達とは違う。
(p.262)

意味が分からん(笑)。


はたらく魔王さま!SP
和ヶ原 聡司 著
029 イラスト
電撃文庫
ISBN: 978-4048938778