今日の本は「ストレスと適応障害」です。
本の内容はタイトル通りなのですが、自分で判定するための Yes/No で回答する質問がいくつかあって自分で危険度を判断できたり、 有名人の分析事例たくさん出てくるのが面白いです。登場人物を紹介しますと、例えば、ビルゲイツ、スティーブ・ジョブズ、サン・テグジュベリ、ピカソ、野口英世、モーパッサン、ラモン・イ・カハル(脳科学者)、(敬称略)。
カハルさんのことはよく知らなかったのですが、
十代前半までは、まるで勉強や読書といったものには興味がなかったのに、十代前半のある時期から何かの拍子に、そうした世界の面白さもわかるようになるのだ。
(p.176)
グダグダの少年時代ということで紹介されています。日本のように小中学校の年齢がほとんど固定されている国だと、十代前半まで勉強が苦手というのは致命的に出遅れてしまうことになります。個人の特性に合わせた教育が自由に受けられる社会が期待されます。
ビルゲイツさんとジョブズさんは対比的に紹介されています。ゲイツさんの場合は、
ゲイツは、子どもの頃からとても敏感で社会的発達も遅く、一学年遅れることを勧められるほどであった。遺伝的素質として過敏な傾向をもっていたと考えられている。
(p.150)
ただ、家庭環境としては理想的だったようです。これに対して、ジョブズさんは、
ジョブズには、ひどく傷つきやすい面やネガティブな面があった。
(略)
ジョブズの傷つきやすさや不安定さは、養育環境に由来する部分が大きいと思われる。
(p.131)
ジョブズは養父母に育てられました。虐待されたわけではありませんが、過保護ではあったようです。
ジョブズは自分の出自の問題にこだわり続け、また禅に救いを求めた。
(p.131)
その環境から禅に行ってしまうあたりは何かスゴいですね。
今日の一言はこれで。
明らかに使い物にならない部下というのもいるが、多くの場合は、使い方に問題がある。
(p.185)
いるんだ…というのがまあ納得ではあります。