Phinlodaのいつか読んだ本

実際に読んでみた本の寸評・奇評(笑)

プレゼンテーションZen 第3版

今日はガー・レイノルズさんの「プレゼンテーションZen」を紹介します。

プレゼンのノウハウ紹介的な本です。そしてZen というのは禅のことです。禅が何で…プレ禅?、という疑問が出てくるかもしれませんが、これは禅の思想がプレゼンに活かせるという話の本なのです。

そもそも禅の発想パターンは広範な分野で応用可能なのですが、単に見せるだけではなく相手の心を動かすことがミッションとなるプレゼンの分野では、特に応用が効くようです。

あらゆることを強調するのは、何も強調しないのと同じである。
(p.91)

これなどは、当たり前といえばそれまでなのですが、禅的な思想が垣間見えるような気がしますね。

途中、こんなスティーブ・ジョブズさんの言葉が出てきます。

「私は昔から仏教、特に日本の禅宗に美的な崇高さを感じていた」
(p.131)

ジョブズさんが禅にハマっていた話は有名です。日本人の禅に対する印象には美とか崇高というものはあまり出てくることはなく、むしろ無我のようなイメージが強いと思うのですが、崇高という感覚は面白いと思います。

いろいろ紹介したい話はあるのですが、カラフルなサンプルもたくさん出てきて楽しく、プレゼンやデザインに興味があるなら実際に読んで欲しい一冊です、みたいな感じで時間もないのでさっさと退散します。今日の一言はこれで。

敵がいるとすれば、それは我々の中にある。
(p.266)


プレゼンテーションZen 第3版
ガー・レイノルズ 著
熊谷 小百合 翻訳
白川部 君江 翻訳
丸善出版
ISBN: 978-4621306208