Phinlodaのいつか読んだ本

実際に読んでみた本の寸評・奇評(笑)

冴えない彼女の育てかた

今日はラノベで「冴えない彼女の育て方」(さえないヒロインのそだてかた)、1巻です。

私はアニメを先に観ているので、キャラとか先入観が入ってしまって、正しくラノベ的に解釈しているか自信がなかったのですが、1巻を読んだ感じでは、まあまあ原作通りかな、と。ただし、かなり微妙な隠し味があって、読者に伝わっているのだろうかと疑問を感じる箇所がたくさんあります。例えば、

確認済走行物体はどうやら真っ赤な麦わら帽子ではなく白いベレー帽のようだった。
(p.24)

私の勝手な勘違いかもしれませんが、これは「きまぐれオレンジロード」の麦わら帽子のことですよね。それが当たっているのなら、オレンジロードを知らない人には何も伝わらないわけです。こういう隠し味は個人的には猛烈に好きなので何も言うことがありません。

途中でゲームをするシーンがありますが、

「こうして、俺の三年間は幕を閉じた」
(p.113)

ときめきメモリアルですね。懐かしい。PSの初回限定版の未開封、持っています。開封したらオルゴールはまだ鳴るのだろうか。

ストーリーは、同人ゲームを作成するというもの。「さくら荘のペットな彼女」のように、天才スタッフが身近にいる設定になっています。絵が超絶上手い澤村・スペンサー・英梨々(えりり)はデザイン担当、小説家の霞ヶ丘詩羽(うたは)はシナリオ担当、この二人とゲームのヒロインになる冴えない少女、加藤恵をまとめてプロデュースするのが主人公の安芸倫也

アニメでは恵のぼけーっとしたセリフが印象的です。ちょいHシーンがたくさんありますが、主人公の倫也は同じ部屋に女の子が寝ていても独りでゲームをしているという二次元派【謎】。手を出さないので観ていて悶々します。

とりあえず、いい言葉を一つ紹介して1巻は閉じておきます。

『出てもいい。打たれ強い杭であれ』
(p.61)

我が人生に杭なし。


冴えない彼女の育てかた
丸戸 史明 著
深崎 暮人 イラスト
ファンタジア文庫
ISBN: 978-4040710785