Phinlodaのいつか読んだ本

実際に読んでみた本の寸評・奇評(笑)

京都の路地裏 生粋の京都人が教えるひそかな愉しみ

今日の本はちょっと前に少しだけ紹介しました「京都の路地裏」。

京都の神社や寺、名店、飲食店などを紹介している本です。出てくるかなと思った飲食店が2件ほど出てこなかったのはちょっと残念ですが。

そもそも路地とは何ぞや、というと、

一般には細道であればすべて路地と呼んでしまうだろうが、京都においては、通り抜け出来ず、行き止まりになっている道筋を路地と呼び、通り抜けられる道筋は図子と呼んでいる。
(p.18)

ろ~じ、のように発音するということまでこの本には書かれています。京都弁はあまり詳しくないですが、知っている範囲でいうなら、とても奥の深い方言です。

個別に紹介している内容はこの本を読んでもらった方がいいので、今回は紹介しませんが、一つだけ。稲住神社の紹介に魔王尊が出てくるくだりです。

そもそも「魔王尊」は、六百五十万年前に金星から地球に飛来し、人間のように見えて、しかし普通の人間とは身体の成り立ちがまったく違うのだそうだ。それ故、十六歳からは歳を取らず、永遠にその若さを保つのだという。
(p.57)

16歳で成人としたのか、あるいは成人になる一歩手前で止めたのか、気になるところですが、650万年前という数字が面白いです。人類の祖先が2足歩行を始めたのがこの頃と言われているのです。人類が進化するように何か細工をしたのでしょうか。

てな感じで、今日の一言は。

東京のデパートにも支店があったりすると、途端に有り難みが薄れる。
(p.92)

何か分かるような気がします。ただ、あくまで私見ですが、地方の名物を現地で買った時と、東京のデパートで買った時を比べると、何となく味が違うような気がすることがあります。気のせいかもしれませんが。


京都の路地裏 生粋の京都人が教えるひそかな愉しみ
柏井 壽 著
幻冬舎新書
ISBN: 978-4344983588