今日の本は、萩尾望都さんの「紡ぎつづけるマンガの世界 ~女子美での講義より」。
モー様こと萩尾望都さんは女子美術大学の客員教授になっているそうです。その講義の対談集です。お相手は宇宙飛行士の山崎直子さん、美術評論家の中野京子さん、シンガーソングライターのイルカさん。何となくイルカさんだけ異色な感じもしますが。
いろんな話題が出てきて面白いです。「11人いる」の話では、
このヒントになったのは、宮沢賢治の東北の民話で、「ざしき童子のはなし」というのがあるんです。広いお屋敷で子どもが10人遊んでいた。遊んでいたら、いつのまにか11人になっている。誰が増えたのかわからない。みんな知っている顔だけど、誰か多い。
(p.065、萩尾)
座敷わらしが「11人いる」のルーツだというのは知りませんでした。
ちなみに「11人いる」を読んだことのある人にクイズ、11人の名前(愛称)、何人覚えていますか? ちなみに私は赤鼻とチャコが出てきませんでした。
萩尾望都さんの漫画のセリフはテンポがよく、手塚治虫さんに似ているなぁ、と思っていたのですが、
手塚治虫先生のマンガにはクローンを使ったSFがいくつもあって、面白いんです。
(p.082、萩尾)
手塚治虫さんの影響は大きいようです。クローンというのは漫画だと同じ顔で描けばいいので表現が楽みたいです。
萩尾望都 紡ぎつづけるマンガの世界 ~女子美での講義より
萩尾 望都 著
ビジネス社
ISBN: 978-4828422022