Phinlodaのいつか読んだ本

実際に読んでみた本の寸評・奇評(笑)

ゴブリンスレイヤー外伝2 鍔鳴の太刀《ダイ・カタナ》 上

今日の本は「ゴブリンスレイヤー外伝2 鍔鳴の太刀《ダイ・カタナ》 上」。

死の迷宮の攻略に挑むパーティーの話です。ゴブリンスレイヤーは出てきません。ゴブリンスレイヤー本編にもブルーリボンの話が出てきましたが、この世界は Wizardry の世界をかなり継承しています。Wizおたくなら100倍楽しめる、みたいな感じです。個人的には Apple II の時代にプレイしているのでかなり親近感があります。

文章は主人公の「君」の視線で描かれています。出てくる女司教は本編では大司教の剣の乙女。上巻はパーティーを組んで地下迷宮の地下1階で雑魚を相手にしてから地下2階に下りて初心者狩りをしている盗賊とバトルするまでのシナリオです。

死んでしまうのが最悪という従姉に対して、

「姉さん、悪いことにゃ底はないんよ」
(p.21)

半森人の斥候(スカウト)の言葉となっています。種族は Wizardry の分類を踏襲しているのでしょうか。

死の迷宮の地下一階で冒険を開始すると、スライムのような最弱モンスターが出てきます。ウザい敵をコツコツと片付けることで経験値が得られてレベルが上がります。これを何百年もやって最強になったというアニメが(笑)。

全力を出し惜しむのは問題だが、だからといって常に全力では早々にバテてしまう。
(p.117)

バトルで重要なのは最も効果の高い一瞬に全集中、それ以外は平常運転かスリープモードで警戒、てな感じでしょうか。常に全集中は現実的には無理。

この世界では魔術を書いた本は特別な言葉で書かれているので難解なようです。

「理解はできっけどな。流し見して、あーわかるわかるぅて適当ぶっこく奴はあかんやろし」
(p.195)

「わかる」と「できる」は違うのです。


ゴブリンスレイヤー外伝2
鍔鳴の太刀《ダイ・カタナ》 上
蝸牛くも
lack イラスト
GAノベル
ISBN: 978-4797398359