Phinlodaのいつか読んだ本

実際に読んでみた本の寸評・奇評(笑)

菜根譚 (15)

そういえば以前は雑記を書いていたなぁ、と思い出した。ここを毎日書く義務もないのに(しかも、たまに書き忘れている)、何か圧があって書かないと落ち着かないという日常になっている。一種の依存症のようなものなのか。ということで、今日は本を読んでないので、菜根譚から、「すべて「減らす」人生」。

人生減省一分、便超脱一分。如交遊減便免紛擾、言語減便寡愆尤、思慮減則精神不耗、聡明減則混沌可完。彼不求日減、而求日増者、真桎梏此生哉。
(p.414)

「減省」は減らして省く。削減するわけだ。少し減らすと人生、少し楽になる。という。交遊を減らせば紛擾が減るというのだが、紛擾とは

紛々擾乱の意で、みだりにみだれること。
(p.414)

確かに友達がいなければゴタゴタには巻き込まれないような気もする。最近はネットも危険なようだが、ツイートを減らせば炎上も少なくなるし、余計なことを考えなければ悩まずに済む。

而求日増者、真桎梏此生哉は、毎日毎日、増やすことを求めていたら、人生を桎梏するというのだが、桎梏とは、

もとは罪人の自由を奪うための手かせと足かせであるが、ここでは自らの自由を束縛すること。
(p.414)

あれもこれも書こう、いや、やろうとすれば自分で自分の首を絞めているようなものだ、ということか。よくわかるような気がする。


菜根譚
講談社学術文庫
中村 璋八 翻訳
石川 力山 翻訳
ISBN: 978-4061587427