Phinlodaのいつか読んだ本

実際に読んでみた本の寸評・奇評(笑)

雑記

今日は何かもう書く気がなくなったので雑記にする。何でそうなったかというと、はてなブログになかなかログインできなかったからだ。

同じ現象はかなり前からあったのだが、まず、ブログの画面を表示すると普段は上の方に「記事を書く」というボタンがあるのだが、このボタンがなくて「ログイン」となっていることがある。これはだいたい24時間以上書かないとそうなるようだ。

問題はその後で、ログインを押すと「Phinloda でログインする」というボタンが出てくる。多分それを押すとログインできるのだろう、と思うでしょ?

でも、このボタンを押すと「IDかパスワードが間違ってます」という画面になるのだ。何が間違っているのかわけがわからない。

この泥沼から抜け出すには、別IDでログインする、という選択をして、そこで Phinloda という ID を指定してパスワードを入力すればいい。何かフィッシング詐欺にひっかかっているような気がしないでもないが。

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実はスマホでとあるソシャゲをやっている。このゲームに、Wi-Fi だと反応が超遅くなる、という問題がある。

具体的にいえば、バトルの時に Wi-Fi を使わないと1秒未満、多分0.1~0.2秒程度で反応が返ってくるのに、Wi-Fi を使うと応答がなくて、そのうちスマホの画面が暗くなってしまう。30秒画面を触らないと暗くなる設定のはずだから、反応に30秒以上かかっていることになる。ゲームを提供している側は、Wi-Fi からだと 数百倍遅くなる、なんて現象は理解していないだろう。していたら対策するだろうから。

何故そのような遅延が発生するのか知らないが、現象としては例えば Elastic Load Balancing と Elastic Cache がうまく同期しておらず、ロードバランサが直前と別のサーバーに振り分けたときにアカウントやセッション情報が連携できていない、例えばログインしているのにしていないと判定してしまう、のような状況に似ているような気がする。

ちなみに、この現象、先月あたりから少し激しくなった。Wi-Fi を使わずに接続しているとデータ量に応じて課金対象になるから、対策として、ゲームしない、という選択肢を取ることになる。ゲームは無課金派だし、アニメに出てくるような関係の深いパーティにいるわけでもないから、まあどうでもいいわけだ。

どっかのアニメ評でも書いたが、ネトゲの場合、ヘンな人に遭遇してぶち壊しということがたまにある。これはリアルの社会と同じだから、まあしょうがないと思う。いつも強い人が調子が出せないというのもある。こちらは先に書いたように、攻撃にいつもの数百倍時間がかかってしまう、ようなヘンな呪いがかかっていたりする。それも含めて全部リアルだと割り切るしかない。

ただ、システムのトラブルや障害がどこかで発生していて、それがユーザー離れの原因になっていて、しかも運営側はそのことに気付いていない、というのは誰にとってもあまり面白くはない状況だろう。

 

七星のスバル

今日はアニメで「七星のスバル」。原作はラノベで、Wikipedia によれば、アニメはラノベの1~5巻の内容に対応しているそうです。

ストーリーは、ユニオンという MMORPG にスバルという伝説のパーティがあったのですが、メンバーは小学生。その一人が死んでしまい、パーティーは解散するのですが、数年後にこのゲームのリニューアル版のリユニオンにログインしたら、死んだはずのメンバーがその中にいた、というシナリオです。

アニメだとバーチャルもリアルも同じ顔で区別がないですが、完全にリアルと同じ表情で参加できるような MMORPG があったら、死んだはずの人がそこに居たら結構怖いのではないかと。

このアニメは、希(のぞみ)が裏切り役になるのですが、先日紹介したアニメと同じで、オーバーアクションというか、表情が変わり過ぎで気持ち悪いというか、製作者や声優の演技力、絵師の表現力不足をデフォルメした悪顔で誤魔化しているような気がして全くいただけません。個人的には、そこまでのストーリーを全部ぶち壊してしまっていると評価したいところです。

裏切りの理由も「そこまでする?」という些細なことで、背景には心理操作されているという事情があるのかもしれませんが、そこまでのストーリーが緻密だっただけに残念です。

 

痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。

今日は2020年の冬アニメで「痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。」です。例によって原作やコミカライズ版は読んでません。DVDはまだ出てないですかね。

Amazon のレビューを見た感じではキツい評が多いような気がしましたが、個人的にはこういうアニメはキャラが可愛いければokなのでパラメーターとか設定とか細かいところはどうでもいいのです。テンポがよくて女の子がたくさん出てくればグッジョブ、的なイメージで。

極降りというのはキャラ設定の時点でパラメータを1つの属性に全部突っ込むこと。このアニメのヒロインであるメイプルちゃんは、全部防御力に割り振るのですが、普通はそういうことをすると相手が倒せなくなって勝てないから詰むのですけど、何か違和感のあるヘンなスキルを簡単に手に入れてボスキャラ級の破壊力を手に入れていく、という話です。実際のゲームではありえないと批判する人もいるようですが、これって実際はありえないから面白いのでは。ていうか実際にこんなゲームシステムがあったら一瞬でサーバーが落ちそうな気がしますね。

プレイヤー達が全員善人なのも、安心して観られる要素です。実際のネトゲだと、どうしようもないリアル悪い人が結構いますからね。敗けてもサワヤカ系のプレイヤーばかりというのは理想の環境と言えましょう。

残響のテロル

今日はアニメで「残響のテロル」です。2014年の夏アニメ。

東京で予告爆破テロが行われる、という話。犯人はスピンクスを名乗る、ナインとツエルブの少年二人。ネットの予告動画になぞなぞが含まれていて、それを解けばどこが爆破されるか分かる仕組みになっています。柴崎というキレる刑事がスピンクスと対決するのですが、途中で上からの圧力がかかって捜査から外され、命令を無視して独自捜査をするという、何となくありがちなストーリーですが、シナリオとしてはかなり深い背景を持っていて、ジャンルはアクション・サスペンスというよりも、どちらかというとSFです。

少年二人と関わることになる三島リサ、一応ヒロインですが、ナインとツエルブの卓越した能力と比べて凡庸以下のスキルしかありません。足を引っ張る役ですが、それでヒロインとして成立しているのは面白いです。

後半でナインとツエルブと対戦することになるハイブという少女が完全に壊れていて、どちらかというとこちらの方がテロリストで、本来テロリストであるべきナインとツエルブがそれを阻止する側に回っているという複雑な話なのですが、観ていて不自然さはありません。ただ、ハイブの思考はかなり不自然で、最後は相棒のFBI捜査官に射殺されるのですが、現実世界ならもっと早く射殺されていそうな気もします。

シナリオは緻密に構成されていて、キャラの性格もだいたいリアルなのですが、少年2人で大立ち回りをするというのはファンタジーな感じです。

異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術

今日はアニメで「異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術」。原作のラノベは未読です。

いわゆる召喚系で、最強系、と呼ばれるジャンルだそうです。ちょっとHなシーンもあります。レムの体内から魔王を召喚するときに、穴に指を突っ込むシーンがあるのですが、そんなシーン、リアルに放送したんですか。もちろんボカシは入っていますが。

主人公は魔法世界から召喚されて、現実世界から抜け出してゲームの中のような世界に降臨します。現実世界での魔王としてのゲーム経験がそのまま引き継がれているため最強キャラとして転生する、というシナリオになっています。転生最強系の話としては、先日紹介した「幼女戦記」や「賢者の孫」などがあります。

魔王の名前はディアヴロ。現実世界ではコミュ障のヒッキーなので、魔法世界ではゲームで学んだ魔王の喋り方しかできないというキャラ設定になっています。

召喚した少女はエルフのシェラと獣人(豹人)のレム。普通は召喚したら召喚した方が主人、された方が下僕になるのですが、このストーリーでは関係が逆転しています。

このアニメの面白いのは、魔王ディアブロが最強であるにもかかわらず、魔王っぽくない性格なところでしょう。アニメに少しだけ出てくる現実のゲーム世界でのディアブロは根暗で非情な性格でしたが、召喚された魔法世界ではなぜか人間っぽい、普通のいい人になっています。魔王なんてパワーを手に入れたら世界を支配したくなりそうなものですが、このアニメでは、奴隷にしている二人の少女に対してさえも、何も命令せず好きにさせているという、現実的にはあり得そうにない振る舞いをしているのです。

途中から出てくる国家騎士のアリシアという女性は、ちょっと個人的にはどうかなという感じがしました。最後は普通の人格に戻るのですが、途中で豹変するようなシーンはどう見ても病気にしか見えません。演出といえばそれまでですが、心情を極端な表現で見せるというのは、コミュニケーションの放棄、表現力の欠如でしかないでしょう。

 

たった10分間で100単語覚える方法

今日は「たった10分間で100単語覚える方法」。

暗記法の本だと思うのですが、根本的な問題があります。10分間で100単語覚えるというのは、例えば知らない英単語を100個覚えるような話だと錯覚してしまいそうですが、この本はそうではありません。既に覚えている単語を、100個、忘れないように定着させる、というような話です。

もっと細かくいえば、定着させたい単語1つに対して、連想する単語を次々と100個リンクさせる、マインドマップのようなものを作って暗記を定着するというアイデアなので、それを始める時点で最初の単語と他の単語との関連が頭の中に存在する必要があります。

そこからさらに別の単語を連想するには、その次の単語との関連も頭の中に入っていないといけない…ということで、一体何を「覚える」のかよくわかりません。

ただ、受験勉強等で単語を覚えるときに重要なのは、それを覚えるということではなく、忘れないことなのです。その点においては、既に知っている単語の連想ゲームでも、全く意味がないとはいえませんが。

気になったところから1つ紹介します。

丸暗記というのは、脳がネットワークであることを無視し、ネットワーク内になかったことは、ネットワークに入れてやらずに保存しようとするやり方です。
(p.67)

これは違います。どんな丸暗記も、脳内に記憶する時点で既存の知識と関連付けをします。例えば既知の単語は、その単語が使われる熟語、関連語のようなデータと既にリンクされています。丸暗記する内容は、その既存のネットワークに挿入する処理によって記憶が完成します。

 

たった10分間で100単語覚える方法
青生享水 著
データ・ハウス
ISBN: 978-4781701707

ツインスター・サイクロン・ランナウェイ (2)

先日紹介した「ツインスター・サイクロン・ランナウェイ」ですが、ちょっと謎すぎるのでもう少し背景を説明してみます。このストーリーに出てくる惑星は、

巨大ガス惑星、ファット・ビーチ・ボール。大昔の木星に似た横縞と大渦の天体
(p.9)

このガス惑星からガスを吸い上げて資源として利用するのですが、このガスというのが、

無害の水の雲や猛毒のヒドラジンの雲やとにかくザラザラする硫黄と赤燐の雲と、その他の大部分を占める普通に呼吸できない水素とヘリウムの風が、時速400キロで渦を巻く大魔境
(p.41)

という状況です。ガスで覆われた惑星から水素をgetして宇宙船の燃料とする、というアイデアは古典SFから見られたネタですが。

人々はこの惑星を周回する軌道上の宇宙船で生活しています。周回軌道から資源を取る時には、宇宙船で大気中に降りてきてまた戻る、という作業になります。この作業がコストに見合わずジリ貧になっているところで、

大気中を遊泳する「魚」(フィッシュ)が目撃され始めた
(p.10)

ということで、資源を効率的に得るために魚を釣る、さらには網で獲ることになります。

周回軌道からガスの海に降りるのに使うのは、礎柱船(ピラーボート)です。

礎柱船は変形する。宇宙空間で太陽発電している最中は扁平型で、デブリの当たる慣性航行では頭でっかちのキノコ型。そして大気圏突入時には鋭い砲弾型の最適空力形態を取る。
(p.41)

バルキリーのような変形ロボット的な構造ではなく、

全質量可変粘土
(p.41)

という自由自在に変形できる素材でできているのです。SFスゴいです。先程出てきた網というのは、この粘土を使って形成することになっています。

どうせなら摩擦ゼロの素材とか重力波を使ってデブリが絶対に当たらないとか、そういう原理があってもいいような気もしますが。宇宙船で網を使って魚を取る、というのがリアルなのかファンタジーなのかよく分からない不思議な世界観です。

 

ツインスター・サイクロン・ランナウェイ
小川 一水 著
望月 けい イラスト
ハヤカワ文庫JA
ISBN: 978-4150314217