Phinlodaのいつか読んだ本

実際に読んでみた本の寸評・奇評(笑)

天冥の標〈1〉―メニー・メニー・シープ〈上〉

いきなり余談だが、Hatena Blog のログイン情報保持の仕組みがいまいちよく分からない。「記事を書く」をクリックすると画面が表示できない、みたいなメッセージが出てくる。ログインというボタンがあるからログアウトした状態なのだろうか。そこで画面左上の Hatena Blog というところをクリックしたら、Hatena Blog のトップ画面らしきものが表示されて、この時点で「記事を書く」というリンクが表示されている。そこをクリックしたら今の画面になったので、これを書いている。ログインの手順は踏んでいない。

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てなわけで、今日紹介するのは、天冥の標。SFです。長いです。まだ3巻までしか読んでませんが、読んだところまで紹介していく予定です。

今日はⅠ(上)。この巻に出てくるメインキャラは、医師のカドムと、謎の人物Xみたいなイサリ。イサリは《咀嚼者》(フェロシアン)、となっていますが、そう言われても何のことかさっぱりでしょう。

土着の有害な怪物らしい
(p.162)

この巻の物語はメニー・メニー・シープという植民地が舞台です。ある地区で猛烈な伝染病が流行します。

半日で十人以上も重態になるって、やばくない?
(p.27)

とてもヤバいです。冥王班というウイルス性の病気です。実はイサリというのは、この病気の感染源なのですが、イサリは意図的に感染させる気はなくて、自分が原因で死者が出たことを知ると大変な後悔をします。

この星を支配しているのはユレイン三世。電力を独占することで権力を維持していますが、電力事情が悪化しつつあるため、あちこちから反感が高まっている、という状況です。

酸素呼吸をおこなわない《海の一統》、《恋人たち》というアンドロイドや、共意識を持つ《石工》など、魅力あるキャラクターが続々と出てきますが、まだこの巻は伏線といった感じで、後からもう一度読み直せば新たな面白さを発見できそうです。

 

天冥の標〈1〉―メニー・メニー・シープ〈上〉
小川 一水 著
ハヤカワ文庫JA
ISBN: 978-4150309688