Phinlodaのいつか読んだ本

実際に読んでみた本の寸評・奇評(笑)

雑記

今日は忙しいのでパスします。ていうか、いつも忙しいですね、何でだろう。

何も書かないのもアレなので、リーチというハブラシを知ってますか。今もあるのかな。この歯ブラシはヘッドの部分が今までよりコンパクトで奥歯が磨きやすい特徴があって、歯医者さんおすすめということで、よく売れたのですが、

けれども当時の日本メーカーは「リーチ」に対して本格的に対抗商品を出そうとしなかったといわれています。なぜでしょう?
(p.117)

この本は、ビジネスアイデア的なクイズが出ている本で、この問題もロジカルに考えれば正解できるものです。つまり、そうすることで何がどうなるかを考えればいいのです。

日経文庫って新書サイズなんですね。

 

戦略思考トレーニング
鈴木 貴博 著
日経文庫
ISBN: 978-4532112844

 

成功と失敗の脳科学

今日紹介するのはムックというのかな、別冊日経サイエンスの中の一冊です。

脳科学に関するいろんなテーマが出てきますが、欄外コラムの「それって本当? 脳にまつわる5つの神話」が意外と面白い。

神話① 人間は脳の10%しか使っていない
神話② “左脳タイプ”と“右脳タイプ”がいる
神話③ 第2言語を学び始める前に、第1言語を話せなくてはならない
神話④ 男女の脳には違いがあり、それが学習能力に影響を与えている
神話⑤ それぞれの子供に合った独自の学習スタイルがある
(p.56)

これ、全部ガセというか、都市伝説だそうです。例えば神話②、

左脳は論理的思考に、右脳は直感や芸術に使われるという主張は作り話だ。
(p.56)

バッサリと斬り捨てていますね。字を読むときに両方を使っているとか、早く言ってよ的なネタが。

実はこの本、勉強するときに、まず問題を解いてから参考書で調べるのがいい、というのは何でだろ、という話を確かめるために読み直しました。この話は「間違いの効能」という章に出てきます。最初にテストしてから学習すると、記憶に残る率が高くなるのです。

 

成功と失敗の脳科学 (別冊日経サイエンス 184)
日経サイエンス編集部 編
ISBN: 978-4532511845

 

雑記

今日は、先日紹介した、茂木さんの「膨大な仕事を一瞬でさばく 瞬間集中脳」を買いに行ったのですが、一瞬どころか、かなり時間をかけて探したのですが、結局見つかりませんでした。挫折しました。

Amazon は自分で購入するのは禁止なんですよね? 某カメラで買えばポイント付くのでそっちで買ってしまうかも。

五匹の子豚

今日もアガサ・クリスティです。「五匹の子豚」というのは、5人の容疑者を指しています。

タイトルの元ネタはマザーグースです。

一、この豚さんは市場行き、
二、この豚さんはおるす番、
三、この豚さんは肉を一切れもらい、
四、この豚さんはなんにもない、
五、この豚さんはウィー、ウィー、迷子になっちゃった。
(p.329)

これが小説ではそれぞれ、「この子豚はマーケットへ行った」の章のフィリップ・ブレイク、「この子豚は家にいた」の章のメレディス・ブレイク、「この子豚はロースト・ビーフを食べた」の章のエルサ・グリヤー、「この子豚は何も持っていなかった」の章のセシリア・ウイリアムズ、「この子豚は“ウィー、ウィー、ウィー”と鳴く」の章のアンジェラ・ウォレンに対応しています。どの人も一癖も二癖もあるような個性的なキャラです。

容疑者といっても、事件は16年前。随分昔に起こった事件なのです。犯人にされた人は終身刑となり1年後に死んでいます。その娘がポワロに真相究明を依頼します。16年前のことなど、誰も覚えてないような気もしますが、ポワロの言葉。

「時がたつと、不必要なことは忘れて、大事なことだけ残るものですよ」
(p.98)

確かに真犯人には忘れられないことでしょうね。しかし登場人物の皆さんは結構細かいところまでよく覚えています。ただ、その中に犯人がいるとしたら、少なくとも1人は嘘をついているはずです。

「正直のおかげでよけいな苦しみや悲しみが生まれることもありますよね」
(p.109)

これもポワロの言葉ですが、世の中には言わない方がいいことや、聞かない方がいいことがたくさんあるわけです。ポワロの出てくる話は、やはり会話が面白い。つい本当のことを言ってしまってえらいことに、という事件も結構あります。「排除」とか。

まあでも苦しみや悲しみは時間が解決してくれます。

世の中のことがつらいというのは、ちょうどそのことの起っている当時だけですよ
(p.147)

毎年が正念場【謎】という人もいますが。

ストーリーとしては、まずポワロが依頼を受けて容疑者から話を聞く。そのとき、調査した人達から、まとめた手紙を後で送ってもらうように約束します。それが後半で紹介されます。読者はそれを読んで、誰が犯人なのか考える…という本格推理小説になっているわけです。決め手になる証拠は実にうまく出てきますが、注意深く読んでいれば、そこで違和感があるかもしれません。ただ、それだけでは真犯人にはたどり着かないのではないでしょうか。奥が深いのです。

次の言葉も深いですね。

残念なことに、人の考え方を変えさせるということはめったにできないことですな。
(p.116)

確かに。人というのは自分も含まれるわけで、要注意です。最初からそれを意識していれば、まずは決め付けないで保留にするという発想に至ります。慌てて結論を出さずに、様々な可能性を頭に入れておくのです。最後シーンで、これをうまくまとめた言葉が出てきます。

世の中では、事実を、これときめてしまって、まったく疑わない、という誤りを冒すことがよくあるのです。
(p.317)


五匹の子豚
アガサ・クリスティー
桑原 千恵子 翻訳
ハヤカワ・ミステリ文庫
ISBN: 978-4150700218

猫だましい

猫だまし、という言葉があります。相撲の技もありますが。この本は「猫だましい」、猫と魂の本です。

なぜ猫なのかという理由は最初の章「猫をかたる」に出てきます。頁数は単行本の方です。

たましいなどというのはあるのかなのかさっぱりわからないのだが、それがあることを前提にして、ものを書くこと自体、「だまし」とも言える。
(p.6)

何か騙されたような説明ですが、とにかく猫が出てきます。ていうか、猫が出てくる物語を題材にして心理学的分析を行っていきます。例えば、長靴をはいた猫。猫が長靴をはくのは価値がないとして、

価値がないどころか、後足の爪が使えなくなるのだから、大変に不自由なことである。
(p.45)

そりゃそうですが、童話にそういうツッコミを入れられても(笑)。しかしこの後に「不自由なことこそ素晴らしい」と言われると、ふむ、そういえばそうか、とか納得してしまうわけです。

宮沢賢治の猫」という章では、「セロ弾きのゴーシュ」に出てくる猫が紹介されています。河合さんの解釈では、

ここでは何といっても、ゴーシュがその心のなかの怒りを表出できたのが大きい。
(p.100)

猫は癒し系の役目となっています。結構こっぴどくやられていますが、それでゴーシュがスッキリしたのですから、まあそうかもしれませんが、猫としてはえらい目にあわされてトホホですよね。あるいはニャロメとか。

「100万回いきたねこ」の章では、絵本が何刷も発行されていることに触れて、

この調子だと、いずれ100万刷まで達するかもしれない。
(p.133)

ってそんなわけないですけど、お茶目なボケもあります。「少女マンガの猫」の章のチビ猫の分析も面白いです。


猫だましい
河合隼雄
新潮社
ISBN:9784103791058

 

雑記

今日も忙しかった、ていうか今も忙しいので本どころではないのだけど、そうそう、昨日紹介した本は読み終わりました。ちなみに気になっているけどまだ買えてないのが、この本。

たかみなさんのラジオで紹介されていた、ていうか茂木さんご本人が紹介していた(笑)のだけど、何かこれ読めば一瞬で大量のバグが作れそうな…

 膨大な仕事を一瞬でさばく 瞬間集中脳
茂木 健一郎 著
すばる舎
ISBN: 978-4799106457

雑記

今日発売の週刊モーニング、2017年 11/9 号にパタリロが掲載されています。少女ギャグ漫画として最長連載記録らしいです。まだ連載してるとか。

これは少女マンガなのか、というところで若干疑問がないこともないですが。少女漫画と少年漫画の境界線ってどこにあるのでしょうね。