Phinlodaのいつか読んだ本

実際に読んでみた本の寸評・奇評(笑)

雑記

今日もなかなか忙しかった。といいつつ読んだのがこの本。

例によって書評を書く暇がない。やめようと思ってもやめることができない、というのはわかるような気がした。

短編少女

まだ2作品しか読んでいないのですが、短編集です。多分タイトルがこれだから少女に関する作品集なのでしょう。

1作目は三浦しをんさんの「てっぺん信号」。モールス信号が出てきます。しかもカナ。カナのモールスは私には分かりません。じゃあアルファベットは覚えているのかというと微妙。

主人公の江美利の優柔不断っぷりとキレたらやってしまう豹変ぶりが面白いです。片思いの先輩を友人に取られてしまった江美利をなぐさめる篠原というおばあさんの言い草が、

大丈夫、顔が好みでも性格が合うとはかぎらない! たぶんすぐ別れるから、
(p.43)

すごいこと言いますな。

2作目は、荻原ひろしさんの「空は今日もスカイ」、8歳の茜が家出します。出てくる英語が面白い。

母ちゃんは、マミー。
(p.52)

マミーはミイラなのでは(笑)。

 

短編少女
集英社文庫
ISBN: 978-4087455731

雑記

今日は何もなし。明日は靴を買う予定。買わなければならない。なぜ靴を買わなければならないかは秘密。

魔性の子

八つ墓の祟りじゃぁ…【違】

ていうか八つ墓村はホラーじゃなくてミステリーなんですけど、この小説はホラーです。女性を車に乗せて送っていったらいつの間にか消えてた的な Japanese ホラー、イエイです。

大体、幽霊なんて非科学的だし、怪異なんて物語の中だけの存在でしょ。妄想の産物です。私だって実際に幽霊なんか見たのは3回しかないですからね。般若の顔が空中に浮いているのはちょっと怖かったぞ。私は近眼なのにそれはハッキリと見えるのです。

実際、車に女性を乗せて送っていくシーンがあるのですが、

助手席には水に濡れたような跡より他に何も残っていなかった。
(p.98)

ページは平成三年発行の版に基づきます。最新版とはズレているかもしれません。なお、この少し前の描写が結構怖いです。

で、この話、祟りメインです。魔性の子というのは高里くん。本人は祟っていると意識していませんが、周囲は散々な目にあいます。子供の頃の体験で、

高里は、カミカクシに遭ったんだ
(p.42)

冒頭に具体的なシーンもありますが、それが奇怪な出来事の始まりです。殆どの舞台は高校で、高里に関わるサブキャラは教育実習生の広瀬と、その先生の後藤、その他諸々。高里は学校では超絶浮いていますが、

人間は異端に敏感だが、そのわりに高里は迫害されていない。祟ると信じられているからだ
(p.87)

関わると死ぬと思われているのでイジメにもなりません。祟られるのが怖いから、基本、誰も近付きません。それでも、たまにちょっかいする奴がいます。

「お前、ガキの頃神隠しにあったんだって?」
(p.50)

こう言った生徒は自分自身で手を五寸釘で打ち抜くというひどい目にあいます。神隠しにあったことを教えた生徒はノコギリで足を切ります。といっても切断したわけではないですが、切るところを目撃しながら自分で止められないのが怖い。

足を切った生徒が怖がって登校してこないので、高里に見舞いに行ってやれと余計なことを言ったのが岩木くん。広瀬は止めようとするのですが、岩木は高里をビンタします。

「これでおれは死ぬはずだな」
(p.110)

死にます

パターンは単純ですが、お前何かやっただろとか余計なことを言う奴が出てくる。そいつもアウトです。どんどんエスカレートしていって、ついにニュースになってしまう。マスコミが押しかけます。マスコミが待ち構えている山門が崩れます。

結果として九人の死者、二十数人の重軽傷が出た。
(p.333)

広瀬のアパートの前で待ち構えていたマスコミにも、暴走車が突っ込んできて二人死にます。

この小説の面白いのは、なぜそのような祟りが実現するのか、その裏にある謎なのですが、個人的には祟られると分かっていながら近付いてくる人達がリアルなのがいいのじゃないかと。怖いもの知らずというか、何で怪我するの分かっていて手を出すのでしょうか。

小説の冒頭に出てくる王維の漢詩は、阿倍仲麻呂が日本に帰る時の歌です。当時は日本海を渡るのも命がけでした。それを思うと北朝鮮の木造船も豪傑なのかもしれません。


魔性の子
小野 不由美 著
新潮文庫
ISBN: 4101240213
(最新版 ISBN: 978-4101240510 )

天と地の守り人〈第1部〉ロタ王国編

11月28日に紹介した「蒼路の旅人」の続きになります。真打のバルサ登場で、俄然盛り上がります。ちなみにドラマ見てます?

前作に出てきた密偵のヒュウゴとバルサがひょんなきっかけで出会って、チャグムを探してアタフタします。お互い本来は敵のはずなのですが義理人情的な理由もあって助け合うことになります。バルサはとしては、

あの子が幸せに生きられるなら、それでいいんだ
(p.217)

一方ヒュウゴは、

おれも、あの方には幸せになってほしい。
(p.218)

利害関係は一致しているわけですね。

バルサはチュグムの情報を得るためにカシャルという集団の頭領に会いにいきます。バルサはいろいろ問い詰められますが、重要なところはうまく隠して正直に答えます。

……この人は、だいたい、ほんとうのことをいってるようだ。隠していることもあるようだが、まあ、だいたいは、ほんとうのことだろう。
(p.255)

何でもベラベラ喋るものではありません。貝木泥舟もそういうことを言ってたような。

この巻はバトルシーンもかなりあります。しかも結構ギリギリという感じです。

そこが出口だ。走れ
(p.142)

百億の昼と千億の夜」に似たシーンがあったような気が。


天と地の守り人〈第1部〉ロタ王国編
上橋 菜穂子 著
新潮文庫
ISBN: 978-4101302805

結果を出せる人になる!「すぐやる脳」のつくり方

流石にいつまでも先送りするのもアレなので終わらせましょう。茂木さんの本です。

どんな本かというと、ちょっと雑談的な感じがするのですが、

雑談はとてもクリエイティブな行為です。
(p.034)

なるほど、実演しているのですね。雑記もオッケーなのでしょうか。クリエイティブの条件はもう一つ指摘があって、

そうしたクリエイティブ作業のすべてに求められること、それは「締め切りをつくること」です。
(p.106)

ぼくのりりっくのぼうよみさんも、ラジオで「歌を作るモチベは締め切りだ」と力説していたような気がします。

脳科学的な話題も、もちろんたくさん出てきます。

真面目な人や完璧主義者にありがちなパターンなのですが、たとえば英語を勉強しようと決めて三日目までは続いたのに、何らかの理由で四日目にできなかったときに、「ああ、やっぱり私にはできなかった」「これだから、私はダメなんだ」と嫌気がさして、以後はすっぱりやめてしまうことがあります。
(p.035)

このブログも結構連投しています。記録が途切れるとプツンと切れてしまいそうなので、1行だけでも毎日書くようにします。実際は1行だけになったことは、まだないはずですが。ちなみに、他のブログだと途切れても何事もなかったかのように続けているものもあれば、プッツリ切れているところもあります。

あきらめてやらないよりも、途中からでもやったほうがいいじゃないかという考え方が、ベストエフォート(最善努力)方式です。
(p.035)

個人的には、どちらかというと、惰性力の強弱で決まるような気がします。まあブログみたいなのは、続けても続けなくてもどうでもいいわけですから、まさにどうでもいい話ですが。

人工知能の話題も出てくるのですが、人工知能にできない仕事として、

こんな時代に人間に求められる戦略、私はそれを自然言語処理、いわゆるコミュニケーション能力だと考えています。
(p.093)

個人的には、それはかなり外しているような気がしますね。自然言語は所詮言語、そこは人工知能がむしろ得意とするところになりそうな気がしています。勘ですが。

勉強に関して役立ちそうな話もいくつか出てきます。反抗期の子供に「勉強しろ」と言ったらやらない、というのは経験アリの人も多いと思いますが、

人間は、一度「やらされている」と受身に感じてしまうと、脳が抑制されて前頭葉を中心とする「やる気の回路」がなかなか働かなくなる
(p.113)

脳科学的には、命令されていると感じるとやる気をなくすという話らしいのですが、子供に勉強しなさいと言うのは「今しようと思っていたのに」と反撃されるチャンスを与えるだけのような気がします。

茂木さんは独特の見える化を実践していたようです。

小学生のときであれば、勉強を一時間やると一マス進む、すごろくのようなグラフを作っていました。
(p.120)

ちなみに私が高校生の時にやっていたのは、赤のボールペンで辞書を引いた単語に下線を引くという作業でした。最近のボールペンは進化しているのでダマが出来たりしないのかもしれませんが、当時のボールペンは、しばらく使っているとペン先にダマが出来てしまいます。これが辞書にべったり付くと汚れてしまうので、ダマができると他の紙に塗って落とし、ダマを消していました。そのうち、ダマ消し用の紙が真っ赤になります。全面赤になったら完成です。なにが。

そもそも集中力が発揮できないときというのは、大抵何かに原因があります。
(p.137)

勉強の場合は、そもそも「やりたくない」から集中できないのでは、と思うわけです。

ところで、私はいつも同じ服を着ているので有名なのですが、

先にご紹介したスティーブ・ジョブズマーク・ザッカーバーグな゛、成功する人は、いったいなぜいつも同じ服を着ているのでしょうか。
(p.150)

他にもそういう人がいたのですね。私の場合、なぜ同じ服なのか、自分のことですから流石に完璧に理解していますが、成功する人と同じかどうかは内緒(笑)です。


結果を出せる人になる!「すぐやる脳」のつくり方
茂木 健一郎 著
学研パブリッシング
ISBN: 978-4054062597

雑記

今日もとても忙しかったのでパスさせていただきます。昨日も紹介した茂木さんの本から1行だけ。

「じゃあ、深海魚について一分間スピーチしてください」
(p.041)

学生から茂木さんに英語のスピーチのリクエストでこのネタが出てきたという話なのですが、深海魚で話せというのはディープですね。ちょうちんあんこうについて、のような限定的な方が大変かもしれませんが。