Phinlodaのいつか読んだ本

実際に読んでみた本の寸評・奇評(笑)

前を向く力を取り戻す「折れない心」をつくるたった1つの習慣

今日の本は「前を向く力を取り戻す「折れない心」をつくるたった1つの習慣」。

心が折れそうな時に、どのように考えると頑張れるのか、乗り越えることができるか、ということへのヒントが書かれています。タイトルには「たった1つの習慣」と書いてありますが、出てくる項目は2ページで1個、トータル84個の習慣があります。全部やれというのではなく、何か1つでもやることで改善のチャンスがあるのです。

個人的には、言っていることは理屈として分かるのですが、何となく衝撃力に欠けるというか、正論すぎて弱いような気がしました。この種の本で海外のものは、たいてい宗教が出てきます。神が何とかしてくれるから心配するな、と説得されると、論理的にどうかということではなく、何か超人的な力を感じるのです。

84の習慣にはキャッチーなタイトルが付いていますが、そこに拘らず、本文の中からいくつか気になったところを紹介してみます。

単なる推測なら、気にする必要はないのです。
(p.25、情報をシャットダウンする時間を持つ)

情報過多だとネガティブ情報に出会いがち、ということで意図的に避けた方がいい、目に入ってきても、確実でないことは気にしないでいい、ということです。全部真に受けても仕方ないと。

しかし、問題の答えは、ひとつだけとは限りません。
さらに言えば、答えが「ない」ことが答え、ということもありうるのです。
(p.102、解決しなくていいことも沢山ある)

解決できないからといって必ずしも落ち込む必要はない、ということですね。

不安は、その原因がわからないうちはどんどん大きくなります。
(p.127、不安は原因がわかれば小さくなる)

大学入試シーズンですが、落ちたらどうしようかと思うと不安だ、という投稿をよく見かけます。落ちたときに実際どうするのか、浪人になって予備校に行くのか、専門学校に出願するのか、具体的に案を考えておくことで、気持ちは少し楽になります。

迷っているヒマがあったら、まずは手をつけてみて、それから自分なりにどうするか、対策を立てればいい
(p.148、ハードルが高ければ、〝ちょっとだけ〟やってみる)

プログラムを書くときも、どうしようと考えるよりも、とにかく書いて動かしてみた方が先に進みやすいです。ただ、そのままのノリで納品まで行ってしまうことがあるのでちょっと気を付けた方がいいです。

「自分の心に浮かんでくる悲しみや悔しさといったすべての感情は、他人ではなく自分自身が作り出している」
(pp.158-159、何度も思い出してムカムカするとき)

悲しいかどうかというのは、本人がそう思うかどうかだけで100%決まるのです。

今日のひと言は、これを。

何を言われても本人が気にしなければ、その言葉には何の意味もない
(p.178、ブッダの「悪口は毒蛇」の意味)


前を向く力を取り戻す「折れない心」をつくるたった1つの習慣
植西 聰 著
青春出版社、青春新書プレイブックス
ISBN: 978-4413211741