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実際に読んでみた本の寸評・奇評(笑)

UTFR合格体験記Ⅶ

日本人を考えるのストックも尽きたし、やっぱり毎日書評は無理だろと思いつつもう28日目なので、何とかあと4日頑張れないか模索中です。今日は「非進学校の東大生による、孤独に東大を目指す受験生のための合格体験記Ⅶ」から紹介します。

いきなりですが、東大生合格体験記あるあるの一つが「考える」です。

大体のわからないことは自分で解決しようとしていました。そのおかげで、かなり思考力が身についていたと思います。
(p.18)

ドラゴン桜(原作)でも確か国語の先生が「常に考えろ」的なことを言っています。考える力は考えることでしか強化できないのです。しかしそれでは解決できないこともあるわけで、

ただ、英語は考えてもわからなかったので、事あるごとに先生に聞きに行っていました。
(p.18)

全てを自分で解決しようとしないで柔軟に対応しているところが面白い。かといって全て先生に聞くのもダメなんです。いい先生が出てくるというのも、東大生合格体験記あるあるですね。

次は「井の中のフライングボーイ」さんの体験記ですが、

集中力の皆無な彼は、参考書を1ページ目から順番に覚えていくような勉強ができなかったから、知らない問題にぶつかりながら無理矢理覚えていく方がまだ性に合っていたのだ。
(p.30)

解けない問題を解きながら暗記するという勉強法は、ビリギャルもやっていました。暗記の定着力が強いことが知られています。この人は高校時代に先行学習が得意で、だからフライングボーイというペンネームのようですが、

すごい授業やすごい塾を活用して、中3で全範囲終わらせる人も少なくないそうだ。
(p.31)

東大に入ってみたら上には上がいたという話です。スーパーフライングです。中3で終わってしまったら知識を維持するのが大変そうな気もしますが。

こんな話もあります。これは理科二類に合格した青りんごさん。

東大生は全科目完璧にできる化け物だと思いがちですが、実はそんなことはありません。私自身も数学が非常に苦手でした。そこでどうしたかといいますと、二次試験の数学が0点でも合格できるようにしたのです。
(p.34)

数学0点で東大理系合格って、ソレはソレで十分化け物だと思います。ちなみに入学後が大変じゃないかと思うのですが、何とかなるらしいです。そして、化け物のいうことなのでアレですが、東大は受験しやすい大学なのだそうです。理由は。

参考書は充実しており、予備校では専門の対策講座があります。
(p.35)

確かに書店に行くと東大対応の参考書や東大に合格する系の勉強本が想像以上にたくさん置いてあります。ビックリです。2023年の18歳人口は112万人なので、定員約3千人の東大は約370人に1人が行ける計算なのですが、それにしては種類が多いです。そんなに需要があるのでしょうか。私みたいなヘンな人が買うからかもしれませんが。ただ、東大合格系の勉強法は、他の大学の入試でも使えるテクが多いようです。

ちなみに、青りんごさんは自称進学校に通っていたため、その話がとても面白いのですが、例えば役に立たない宿題や授業はどうするかというと、

しっかり取り組んでいるように上手く見せかければいい
(p.36)

確かに。なかなかしたたかです。

最後に、これはまた別の人の体験記からですが、

自分の頭で考える。そうすれば、どんな環境からでも東大を目指すことができるのではないでしょうか。
(p.54)

逆にいえば、自分の頭で考えるというのは東大合格レベルの難易度だ、ということになりそうです。


UTFR合格体験記Ⅶ
令和4年11月18日発行