Phinlodaのいつか読んだ本

実際に読んでみた本の寸評・奇評(笑)

ようこそ実力至上主義の教室へ 2年生編2

教の本は「ようこそ実力至上主義の教室へ 2年生編2」。

今回は無人島サバイバル前夜。1年生の時に盛り上がった無人島サバイバルが、今回は全学年同時開催の特別試験として発表されます。

試験前でこの巻が終わってしまうので、この巻には目立ったバトルはありませんが、終盤の交渉シーンの駆け引きはなかなか緊張感があります。龍園の説得術とか、堀北の相手をイラっとさせるスキル【謎】とか、なかなかのものです。

須藤と綾小路の会話シーンの感じでは、どうやらパワープレイしか持っていなかった須藤が知恵を身に付けたようです。

他人と向き合うのではなく、自分自身と向き合う。
(p.62)

パワーを持っている人が考えるようになると猛烈に強くなります。その最終形が綾小路なわけですが。

人は、人より1つでも秀でたモノを持っていると心と余裕を作りやすい。
(p.62)

須藤はバスケだけは綾小路に負けないので、そこを意識することで崩れないで済むということですね。何か一つ自分の自信を支えてくれるスキルを持つことは重要です。

恒例の、いくつか興味を持った箇所を紹介。

勉強はできなくても、字だけは綺麗にしなさいと祖父に教わってたんです。
(p.243)

答案が汚いと字が読めないという理由で減点されることがあります。逆に字が綺麗だと、間違っていても採点者が正しいと錯覚して正解にしてしまうそうだが。

今回の新キャラの鬼龍院。3年生ですが、立ち位置は高円寺と同じベクトルのようで、コントロール不能なキャラです。

他人からの採点など、何の意味も持たないものだ
(p.275)

普通なら自己採点よりも第三者による採点を重視するものですが、我が道を行く系のキャラ、流石です。

今回の一言。

『崇拝』ではダメ。『憎悪』の感情こそが、己を奮い立たせるために重要なのだ。
(p.13)

結果は悲惨なことが多いかもしれませんが。


ようこそ実力至上主義の教室へ 2年生編2
衣笠彰梧
トモセ シュンサク イラスト
MF文庫J
ISBN: 978-4040646640