Phinlodaのいつか読んだ本

実際に読んでみた本の寸評・奇評(笑)

ようこそ実力至上主義の教室へ11

今日の本は「ようこそ実力至上主義の教室へ11」。表紙は高円寺とみーちゃんです。珍しいツーショット。

今回は1年生の最終特別戦。クラス対抗戦で、綾小路のCクラスは坂柳のAクラスと対決します。しかし今回面白いのはDクラスとBクラスのバトル。Dクラスに転落した元Cクラスのリーダーは石崎ですが、今回は石崎では勝てないということで、最後に龍園が表に出てきます。

平田は前回の失態でメンタルが壊れたまま。これを綾小路がうまいこと説得して回復させるシーンがあります。今回、表向きは綾小路がクラスリーダーとなって戦うので(ていうか、実質的にも最初からクラスリーダーのようなものですが)、いろいろ気配りも必要になるわけですが、ちょっとご都合主義って感じもしました。そう簡単に回復できる状態ではなさそうでしたから。

後ろに立つ者たちは、転びそうな前の人間に手を差し伸べることが出来る。
(p.213)

助けることが出来るということは見捨てることもでききるわけで、ちょっと怖いです。背中を押すこともできそうですね。

相変わらず本気を出さない高円寺に対しては、戦力外とみなして行動。

制御しきれない力は力としてカウントするものじゃない
(p.254)

流石の綾小路の手にも負えないようです。なにしろアレ【なにが】勝負でも負けていますからね。

Dクラスの裏幹部がカラオケで相談するシーンが結構面白いです。メンツは龍園と石崎、伊吹、椎名。このメンバーに椎名が入ってくるというのは流れ的には自然ですが、微妙な違和感がありますね。龍園は椎名にBクラスをどう評価するか質問します。

特別な脅威を持たない、単なる仲良しクラス
(p.272)

エグイ分析なのですが、適切な評価だったようです。龍園の判断ではBクラスはリーダー不在で、一ノ瀬はリーダーではなく参謀が合っているといいます。しかしリーダーに必要なスキルって何なんでしょうね。

てな感じで、今回の一言。

予め決めておくものだろうが、不測の事態は常に想定していなければならない。
(p.61)

想定できる程度のアクシデントなら不測の事態ではないような気もしますが。


ようこそ実力至上主義の教室へ11
衣笠彰梧
トモセ シュンサク イラスト
MF文庫J
ISBN: 978-4040657394