Phinlodaのいつか読んだ本

実際に読んでみた本の寸評・奇評(笑)

ゴブリンスレイヤー12

今日の本は「ゴブリンスレイヤー12」。

今回はいつものパーティの女性だけ、男性だけがチームを組んで行動します。いつものキャラはそれぞれのパーティーで別々の冒険に出ています。

棍棒剣士と至高神の聖女と白兎猟兵が組んだ初心者パーティーは、ゴブリン退治…かと思ったら飛竜が現れてとんでもないバトルになります。

第3章の「仕掛人、走る」は密偵がハメられそうになりますが、うまく凌ぐ話。

だいたい、人一人が知っている知識なんて少ないんだ。聞いて回るか、調べるかだよ
(p.150)

密偵と同行している神官の娘と赤毛の娘の会話の中のセリフですが、このセリフはどちらか分からないです。分からないことは考えても無駄だから調べろという当たり前の話です。密偵は学問よりも実戦で身に付けるタイプなので、

「読み書き計算なんて、魔球のルールと得点が数えられれば十分だろうに」
(「それならそれで良いんじゃない。それだけの人生だ……ああ、あった。これ、持って」
(p.150)

こんな会話になってしまいます。それだけの人生から一歩踏み出したらどんな人生になるのか、面白そうですね。

さて、ゴブリンスレイヤーは槍使いと重戦士とのパーティー

学ぶ。成長する。駆け出しから一歩踏み出す。未熟さを痛感して、だが堪らなく面白い。
(p.218)

これは槍使いが赤毛の少年魔術師を見て思ったこと。槍使いは銀等級のベテランですが、昔は自分もそういう時代があったとニヤニヤしているわけです。学びに熱中している時代はそんなものですね。面白いというのは重要なことです。

てな感じで今日の一言は。

死して屍拾う者なし
(p.203)

どこかで聞いたような…


ゴブリンスレイヤー12
GA文庫
蝸牛 くも 著
神奈月 昇 イラスト
ISBN: 978-4815603335