Phinlodaのいつか読んだ本

実際に読んでみた本の寸評・奇評(笑)

ゴブリンスレイヤー外伝:イヤーワン2

今日の本は「ゴブリンスレイヤー外伝:イヤーワン2」。

孤電の術士という、何かエロい女魔術師がメインゲスト。かなり強烈な人です。ゴブリンスレイヤーと組んでゴブリン退治をすることになり、それと並行して、魔女と槍使いがパーティを組むようになるエピソードが入っています。

価値とは絶対的なものではなく相対的なものだからね
(p.76)

孤電の術士の言葉。貧乏だと100円拾ってもうれしいのに、大金持ちになると株で100億ドル儲けてもたいしてうれしくない、というような現象が発生するのです。

考えなしが魔術を使えば、何であれ死ぬものだ。
(p.129)

怖いですね。悪魔に願い事を叶えるととんでもない叶い方をして死んでしまうような。

今回も教訓譚がたくさん出てきますが、いくつか紹介しましょう。

久しぶりに会う親戚と食事を取るなら裏どりをしろ
(p.104)

その人のいうことが嘘かもしれないというのです。人間を信用してはいけません。

生物は、自身が存在する環境に適応していくものさ
(p.106)

適応したものだけが残るというのは、適応できないと死ぬ、という見方もできます。

学もなく、無邪気に勝てると信じてる馬鹿者に、与える宝などありはしない。
(p.110)

師匠の言葉です。学がないと何も手に入れることはできない。

気をつけるべきことに気をつけ、それ以外には意識を向けない。それで消耗を防げる。
(p.141)

常に全集中していたら疲れて倒れてしまいますからね。

学んだからといって活かせるわけでもない事を理解したのは、その後だ。
(p.152)

学ぶことと、それを活用することは、また違う話なのです。

「活力っていうのは、そういうところから湧いてくるもんだ。食いたいものを食いたまえよ」
(p.185)

この直前に、温かくて旨いものを食え、と師匠が言っていた話があります。そういうのを食えば元気になるということですね。人間の体は足りないものを欲するので、食いたいものを食えばいい、という説がありますね。最近、カレーを食いたいことがあるのですが、これは何が足りないのでしょうか。

「成功も失敗も、やったから起こることだ。やらなければ起きん」
(p.217)

そりゃそうです。

最後に、このシリーズによく出てくる決めゼリフ。

無理や無茶をして勝てるなら、誰だって苦労はしないよ
(p.231)

これは、無理をしても全く勝てる保証にならないので、無茶する前に勝てるだけの策を立てろ、という意味なんですね。ゴブリンスレイヤーがいつも「無理をして勝てるのなら苦労しない」とかいいながら無理しているので訳が分からなかったのですが、そういう意味だったのか。


ゴブリンスレイヤー外伝:イヤーワン2
蝸牛 くも 著
足立 慎吾 イラスト
GA文庫
ISBN: 978-4797398106