Phinlodaのいつか読んだ本

実際に読んでみた本の寸評・奇評(笑)

わが家は祇園の拝み屋さん12 つなぐ縁と満月に降る雨

今日の本は「わが家は祇園の拝み屋さん」の12巻。これで東京出張編は完結します。

今回はコウメとコマが大活躍です。コマは狛猫です。招き猫です。カラオケではありません。今回の事件に関して一体何をしたいのかというと、

人は誰しも、負の面を持っている。
(p.14)

それにストレスが加わると犯罪になってしまう、という話です。そこで悪い奴等が、意図的にストレスを高めようとする、それを正義の味方が阻止する、というシナリオになっています。

神の器として登場する千歳は、藤原保親の子孫ということになっていますが…誰だっけ。蛤御門の変、というのが出てきます。千歳は半ば洗脳されて、捨て駒のように利用されるのですが、

『千歳』って漢字を横に合わせると『穢』のようになるだろう。お前はまさに、穢れを放つためだけに生まれてきてる
(p.180)

漢字から言霊的な影響が出てくるというのは定番ですが、穢というのは盲点でした。もっとも、

あなたは、千の歳月を経て、この地に生まれてくる――
(p.194)

という解釈も出てきます。つまり、千歳は安倍晴明の生まれ変わりということですが、安倍晴明、アニメやラノベでは人気高いですね。

このシリーズは嫉妬とか妬みがベースになっているようですが、東京出張編の場合はどちらかというと、悪役は人間として壊れています。

みんなみんな、不幸になればいいんだ。僕と同じになればいいんだ! おぞましい世界になるなんて、僕にとっては嬉しいことだ。
(p.175)

実際にそのような人がいたとして、どう対処すればいいかというのは切実な問題ですね。

今回の首謀者も、

全部ぶっ壊すつもりだったんだ。
(p.180)

この世を破壊する目的のテロリストということで、ただ事ではありません。ダークファンタジーならぶっ壊した後の世界が展開されていく流れですが。

今日の一言。

過去はどうしようもないけど、未来は変えることができる。
(p.175)


わが家は祇園の拝み屋さん12 つなぐ縁と満月に降る雨
望月 麻衣 著
角川文庫
ISBN: 978-4041082911