今日の本は「わが家は祇園の拝み屋さん」の10巻。
タイトルに出てくる「黄昏時」は逢魔が時。「誰そ彼」の頃です。この時に呪術を行うと効果が高まるという話が出てきます。
前回の続きで舞台は東京ですが、関東本部で小春が活躍する間、京都チームのOGMも情報収集に動きます。そこで出てくるのが、京都空襲の話です。
京都空襲は一九四五年(昭和二十年)の一月十六日から六月二十六日にかけて五度にわたって行われていた。
(p.46)
当時の爆弾の破片が残っています。なぜか京都は空襲されなかったという都市伝説が広まっていますが、事実はかなり違うようです。
今回注目したのは、若宮のこの言葉。
怒りというのは、強いエネルギーでもありますからね。それを上手く土地の発展やご自分の勝負運として取り入れるのは良いことでしょう。
(p.74)
この「怒り」は平将門や菅原道真をイメージしているようですが、「上手く」というのがポイントでしょう。怒りは冷静さと相反することが多く、冷静な判断ができないことで失敗するという例もたくさんあります。要注意です。
また、悪口を言いたくなったときの対処法ですが、
どうしても悪口を言いたかったら、信用の出来る親しい人にそっと聞いてもろて、スッキリするとか、もしくは紙に書き殴って、それを誰にも見られへんように破って捨てろ
(p.101)
書くとスッキリするというのは確かにあります。ビリギャルにはストレス発散の方法として、日記を書くというメソッドが出てきました。
ほんまは、紙に書いて燃やすとええんや。
(p.102)
ネットに書くと炎上します。
わが家は祇園の拝み屋さん10 黄昏時に浮かぶ影
望月 麻衣 著
角川文庫
ISBN: 978-4041066652