Phinlodaのいつか読んだ本

実際に読んでみた本の寸評・奇評(笑)

はたらく魔王さま! (18)

今日は「はたらく魔王さま!」の18巻です。

ストーリーの本線では着々と地下活動を進めているようですが、本巻の見どころは日本のマグロナルド。高3になる千穂がアルバイトを辞める宣言。さらにもう1人有力クルーが抜けて、木崎店長もいなくなる超緊急事態が迫りつつあります。真奥と恵美は7月に異世界バトルなのでシフトから抜ける予定になっていて、その間のヘルプのために魔族を呼んでくるというラノベ展開があります。この店、だんだん妖怪屋敷のようになってきました。

受験生になる千穂は鈴木梨香に将来を相談しますが、こちらはなぜか恋の相談になってしまって、

結婚って、ゴールでもなんでもないから
(p.53)

未婚の梨香の言葉がコレ(笑)。

元店長の木崎にも進路相談をします。木崎の大学の決め方はオーソドックス。

予備校に行ったり、模試を受けたりして出た偏差値と、公開されてる大学の偏差値を照らし合わせて、得意科目をピックアップして、試験日のスケジュールを見て、受けられるところを消去法で選んだ
(p.136)

簡単な話のように見えますが、これだって、なかなかできないものです。受験生の頃から木崎は冷静な判断力があったようです。木崎といえば今回気になった言葉は、

お金が欲しいならやっぱり真面目に働かなきゃだめなんだ。
(p.142)

ちなみに木崎は自分で喫茶店を持つために金を貯めているようです。お金のために働くのと、お金が欲しいというのはちょっと違う、という話も出てきます。

もう一つ面白かったのは、トンデモなバイトとかパートがいたという話。やけにリアルなのですが、

時間になっても出勤してこないから電話をかけたら、今日から留学で今成田空港にいるから出勤できませんって子
(p.151)
就業時間中に美容院に行った女子大生
(p.152)
営業に使うバンズを丸々1ケース勝手に家に持って帰って窃盗でクビになった40代の男の人
(p.152)

こういうのは実話なんですかね?

とりあえず今日の一言。

近すぎれば、それだけ見えなくなること、できなくなることがある。
(p.146)


はたらく魔王さま! (18)
和ヶ原 聡司 著
029 ラスト
電撃文庫
ISBN: 978-4048935722