Phinlodaのいつか読んだ本

実際に読んでみた本の寸評・奇評(笑)

はたらく魔王さま! (14)

今日は「はたらく魔王さま!」の14巻です。

ストーリー的には中休みで、短編がいくつか入っている感じです。メインストーリーで描写できなかった所の解説みたいな。中でも「はたらく前の勇者さま!」は、勇者エミリアが地球に飛ばされた直後の話で、なぜ立派なマンションに格安で住めるのかの説明になっています。ちょっとホラーっぽい【謎】話です。

「魔王、節約生活を振り返る」は芦屋が商店街の福引で圧力鍋を当てて腰を抜かすほど喜ぶという話です。芦屋の語る節約料理の蘊蓄が面白い。

揚げ物用の鍋は焼いたり煮たりする鍋とは別にしないと寿命を縮めるし、洗うときにはより多くの洗剤が必要だ。そもそも節約料理を作りたいがために新たに調味料を買い足すなど愚の骨頂。
(p.72)

節約料理の「枝豆のサヤ揚げ」を例にして、実は節約になっていないという話をするのですが、悪魔が「寿命を縮める」とか変なところで気にしているのには恐れ入りました。

というわけで、今日の一言。

覚えておきなさい。組織っていうのは、内も外も敵だらけなのよ。わずかな隙も逃さずあんたの足元を掬おうとする同業他社。あんたの足を引っ張る意地悪で無能な上司、同僚、部下。
(p.215)

マグロナルド店長の木崎の友人、ていうか永遠のライバルの姫子の言葉。一体何があったのでしょうか。


はたらく魔王さま! (14)
和ヶ原 聡司 著
029 イラスト
電撃文庫
ISBN: 978-4048653794