Phinlodaのいつか読んだ本

実際に読んでみた本の寸評・奇評(笑)

はたらく魔王さま! (12)

今日の本は「はたらく魔王さま!」の12巻です。

この巻は、恵美と母親のライラの親子喧嘩がメインです。なにしろ勇者と天使だからガチで喧嘩すると地球が消滅…まではいかなくても、笹塚程度は軽く廃墟になりそうですが、本人たちもそれは分かっているようで、恵美がとことん接触を避ける行動に出ています。

マグロナルドは念願のデリバリーを開始します。そこでまず、店長の木崎のお言葉。

少子化著しいこれから何十年かは、インターネットに馴染みの無い世代こそをターゲッティングしていかなければならない。いずれ全ての情報インフラがインターネット上に統合されてゆくにしろ、旧来のシステムに満足しているお客様に対する営業を心がけねば見える明日も見えてこなくなる
(p.254)

デリバリーのオーダーは電話でも受け付けるべきと主張するときに出てくる熱弁ですが、まさに核心を突いています。インターネットのワクチン接種予約ができない人が、電話の音声ガイダンスだと予約できるんですよね。だったらネットのUIを電話の音声ガイダンスと同じにすれば使えるのでは。つまり、画面にプッシュするボタンだけ並べておいて、ガイダンスを音声で再生するとか。多分そんな単純ではない問題があるような気もしますが。

デリバリーは好評というか、恵美の父親のノルドから早速大量の注文が来るし、マグロナルドの向かい側に店舗のあるセンタッキーからも大量注文が。今更ですがセンタッキーというネーミングはいかにも「ジョニーは洗浄に行った」的な雰囲気があってナイスですね。冗談はさておき、店長の配達に限るという指定を承諾する木崎店長は流石です。

結局一万円に届こうかというオーダーが
(p.283)

ハンバーガーで1万円はかなり頑張りましたね。

てな感じで、最後に今回の一言。

カードをオープンにしたまま生きてたら、切り札がいくらあっても足りねぇだろ
(p.244)


はたらく魔王さま! (12)
和ヶ原 聡司 著
029 イラスト
電撃文庫
ISBN: 978-4048692526