Phinlodaのいつか読んだ本

実際に読んでみた本の寸評・奇評(笑)

シトロン坂を登ったら

今日は白鷺あおいさんの「シトロン坂を登ったら」。先日紹介した「ぬばたまおろち、しらたまおろち」シリーズと同じ世界観のファンタジーです。

時代は大正。魔女学校が舞台です。ル・ジャグワールという化け豹が出てきますが、その正体は何ぞや、というストーリーです。読んでいる途中で何となく正体は分かってしまうのですが、その後のスリリングな展開が面白いです。

この話で魔女というのは、

「魔女とは箒に乗って空を飛ぶ者である。箒に乗って空を飛ぶ者は魔女である」
(p.86)

実際は箒でなくても棒状のモノであれば乗って空を飛ぶことができます。この性質を使ってクライマックスの大ピンチのシーンから逃亡する時のアイデアがなかなかですが、個人的にはその強度で乗って大丈夫なのかな、というのがちょっと心配になりました。

女学生が入浴する大浴場のシーンとか出てくるのでアニメ化すれば盛り上がりそうですが、皆さん妖怪の姿に戻っているので…(笑)。

 

シトロン坂を登ったら (大正浪漫 横濱魔女学校1)
白鷺 あおい 著
創元推理文庫
ISBN: 978-4488588052