Phinlodaのいつか読んだ本

実際に読んでみた本の寸評・奇評(笑)

墓場鬼太郎

今日はアニメで「墓場鬼太郎」。2008年の冬アニメ。もちろん原作は水木しげるさんの漫画。

ゲゲゲの鬼太郎」は1968年から放送されたレジェンド級のアニメで主題歌は一度聴いたら忘れられません(笑)。今回紹介する「墓場鬼太郎」は水木さんのマンガに忠実なストーリーの再現です。水木さんのマンガは怪奇感が半端ない独特の絵柄で、鬼太郎シリーズ以外の話もいろいろ読んでいたのですが、怖かったです。その雰囲気が割と出ています。

墓場鬼太郎は初期の水木さんの作品で、この頃の鬼太郎は後のヒットした頃のカラーである正義の味方というよりも、いささかズルいこともするし、抜けたところもある普通の子供の妖怪【謎】です。アニメでは猫娘はやたら美少女になっているような気がしますが。

目玉おやじと鬼太郎は迫害の対象として細々と暮らしている妖怪という立ち位置で、人間によって妖怪が絶滅の危機に陥るという、何となく風刺的な要素も併せ持っています。この作品は1964年のオリンピック景気の頃という設定になっていて、こんなセリフも出てきます。

「もうすぐオリンピックだというので賑やかですね」
「どうせ儲かるのは一握りの奴らだ」
(第10話 ブリガドーン)

最初のセリフが鬼太郎、後が目玉おやじです。パンを買う金がないようなシーンも出てきますが、そんな生活なのに違和感がない、今から思えばファンタジーな世界を描いたアニメのようにも見えます。