Phinlodaのいつか読んだ本

実際に読んでみた本の寸評・奇評(笑)

ぬばたまおろち、しらたまおろち

今日は白鷺あおいさんの「ぬばたまおろち、しらたまおろち」。

ファンタジーというか、メルヘンです。魔女が出てきたりするあたりは、童話というよりはファンタジーっぽいです。

主人公の綾乃は会話できる白蛇のアロウと友達になります。雨乞いの舞を踊ったり、首長竜とバトルしたりとスペクタクルですが、その後魔女学校に通うことになって学園生活という急展開。ほうきに乗って空が飛べるようになったり、タイムワープしたり、アニメに出てきそうなネタがわんさか取り込まれているので、読んでいてアニメを観ているような感じ、これは実際にアニメ化したら結構盛り上がりそうです。

のっぺらぼう、ろくろ首、白狐といった日本の妖怪がたくさん出てきます。物語の中では妖魅という表現が使われています。妖魔じゃありません(笑)。

日本の場合、西洋の魔女のように若い女性が空を飛ぶといえば天女でしょうか。女性の妖怪といえば山姥とか雪女、というのはちょっと怖いイメージです。男だと天狗が思い浮かびます。

デュラハンみたいなのが出て来てバイクを飛ばしたりするのが、ファンタジーといっても今風で新鮮な感じです。

ちなみにタイトルの「ぬばたまおろち、しらたまおろち」という謎の言葉はスイーツみたいな雰囲気ですが、実は解錠呪文なのです。封印を解くことば。

 

ぬばたまおろち、しらたまおろち
白鷺 あおい 著
創元推理文庫
ISBN: 978-4488588021