Phinlodaのいつか読んだ本

実際に読んでみた本の寸評・奇評(笑)

魔法科高校の劣等生(30) 奪還編

今日は魔法科高校の劣等生の30巻、「奪還編」。拉致された水波を取り返しに行きます。今回は真由美さんが結構出てくるので嬉しいですが、イラストがないのが残念。

ついに達也は軍と決裂。退役届を出して軍属という身分から離れることになります。佐伯少将は実力行使で引き留めようとしますが、殺しても死なない相手にそりゃ無理というものです。風間中佐、柳少佐という最強の戦士相手に勝って堂々と脱出します。バトルシーンが凄すぎてよく分かりません。風間は達也を投げますが達也にダメージはありません。

相打ちでした。ただ、俺にはダメージを消す手段がある、
(p.177)

そんなのチートですよね。

ところがその達也が水波を奪還するために「落陽丸」という船に乗ったところでテロリストの攻撃を受けて船が沈没します。いかにも沈みそうな名前ですが、

達也は『落陽丸』沈没の五分後、着ている服を血まみれにした状態で海中から引き上げられた。
(p.203)

致命傷を負っても自己修復して平気なのに面妖な、と思っていたら、意図的に怪我をしたまま放置することもできるらしいです。深雪も名演技でアシストしてマスコミ用に情報操作します。この人達、怖いです。

まず達也は表のミッションで、捕虜になっているスターズを救い出します。その副作用として基地を無力化して抵抗する敵を片付けます。

スターズの精鋭である二人にとっても、達也の戦闘力はデタラメだった。
(p.286)

達也のパワーを目撃すれば茫然とするしかないのですが、二人はまだ達也の本当の戦闘力を知りません。この後達也は戦闘機10機を撃墜して駆逐艦を無力化しパラサイト2体を成仏させた後、しつこい駆逐艦を沈没させて、空母にこれ以上戦闘する意志はないから乗員を救助に向かえと連絡してから水波の救助に向かいます。

当然、そこで達也と光宜のラスボス級のバトルシーン…かと思ったのですが、今回はちょっと肩透かしなオチになっています。実は光宜が逃亡するのは危険とみたステイツが光宜を始末しようとしたのですが、それで光宜がキレて(笑)、光宜が基地にいたステイツを殲滅してから水波だけ残してトンズラしてしまったのです。達也が来た時には既に水波しかいない状態。喧嘩を売るときは相手を見てからの方がいいですね。


魔法科高校の劣等生(30) 奪還編
佐島 勤 著
石田 可奈 イラスト
電撃文庫
ISBN: 978-4049127386