Phinlodaのいつか読んだ本

実際に読んでみた本の寸評・奇評(笑)

ぼくらの

今日はアニメで「ぼくらの」。原作のマンガの作者は鬼頭莫宏さん。2007年の春・夏アニメです。

中学一年生の少年少女達がゲームをしようと騙されてロボットのパイロット役をさせられてしまいます。ロボットはゲームではなく現実世界で戦います。当然、大勢が巻き添えで死にます。しかも、ロボットはパイロットの生命力で動くため、戦闘が終わった時点で、パイロットは死んでしまうのです。しかし、戦闘を拒否して負けてしまうと、地球そのものが消滅します。

どっちにしろ死ぬという危機的状況で、少年少女がどのような決断をするのか、その心理を描いた作品です。キャラの環境がそれぞれ危うい要素を抱えていて、その上で重大な役目まで背負わされてしまうという、どうしようもない暗い話です。暗いといえば「最終兵器彼女」の暗さに匹敵します。

子供達の真摯な行動に比べて際立っているのが、大人のドロドロした対応なのですが、ちょっとそこが非現実的というか、あまりにも私利私欲、自分の都合に走り過ぎているような印象があります。

誘導役のコエムシにも何となく違和感がありました。魔法少女に出てくる動物キャラ的な立ち位置なのだと思いますが、デザインが不気味なのは説得力があります。ジアースプログラムに至っては唐突感しかありません。アンインストールできない、というのは面白い構造です。