Phinlodaのいつか読んだ本

実際に読んでみた本の寸評・奇評(笑)

キノの旅XIV the Beautiful World

今日は「キノの旅」の第14巻。

第四話「開運の国」。師匠が出てくる話です。ネタとしてはビジネスの話ですかね。

きれいに加工して、アクセサリーにしたらどうですか?
(略)
ワシが若い頃はそうしていたが、そのうちに国民全員に行き渡ってしまった。
(p.71)

この石、ダイヤモンドの原石らしいのですが、どうやって加工したのでしょうね。あんな硬いモノ。

第五話「遺作の国」は、ちょっとミステリー。キノにはベストセラー作家の殺害を依頼されます。

急に作品が注目されて売れるようになる
(p.88)

キノは人気漫画家が殺される話があると言ってますが、私の知っているミステリーは画家だったと思います。いろんなパターンがあるようです。

第八話「寄生虫の国」は、ざっくり紹介するならば、普通のいつ死ぬか分からない人生と、50年間は病気にかからない健康な身体が保証されているが、50年で必ず死ぬ人生、どちらがいいかという話です。キノは命を狙われるという理由で50年健康に生きる権利を拒絶するのですが、そこは黙っていれば済む話のような気もします。

第十話「正しい国」は、

ここにあった国はとても〝平和を愛する国〟であり、だからまわりの国々に攻め入った
(p.185)

というストーリーです。平和のために戦争をするというのは、現代とあまり変わりませんね。ただ、今戦争をしている国は、先制攻撃というより、攻撃されてきたので反撃しているパターンだと思います。どっちが先という問題はあるかもしれませんが。


キノの旅XIV the Beautiful World
時雨沢 恵一 著
黒星 紅白 イラスト
電撃文庫
ISBN: 978-4048689670