Phinlodaのいつか読んだ本

実際に読んでみた本の寸評・奇評(笑)

10代のための疲れた心がラクになる本

今日は紀伊國屋書店では心理学コーナーに置いてあった本で、「10代のための疲れた心がラクになる本」。高校生がターゲットで、とても読みやすいです。

個人的には、ストレスフルなプログラマーにオススメではないかと。

ストレスは、ほどほどにはあったほうがいいのです。
(p.34)

ストレスフルもダメだけど、ストレスレスだと抵抗力が付かないとか、伸びなくなったりするようですね。

私は小学生の頃に2度転校したせいか、ぼっちが平気な性格になってしまったのですが、最近の生徒は人間関係が大変らしいです。スマホで LINE とか SNS を使うようになると、コミュニケーションが下手な生徒はどんどん病んでいきます。

自我がうまく形成されないケースがあるというのですが、その原因は、

一番目は、過保護、過干渉で育ったケース。
二番目は、幼いときに心に深い傷を負うようなトラウマ体験(虐待、ネグレクトなど)をしていて、それを引きずっているケース。
三番目は、もともと気質的に敏感で人の気持ちを読みとりやすいというケース。
(p.105)

相手に合わせた行動がデフォルトになってしまって、自分が何をしたいか分からなくなるというのです。ネットでも「夢がない」とか「大学に行きたいけど目的がない」という、わけの分からない質問がたくさんあります。そのような人達が社会に出たら一体どうなるのか、不安ですね。

自律神経失調症を治すのには、背中のコリをほぐすといいという説があります。

では、ガチガチに固まった背中のコリをほぐすと、どうなるか。
(p.123)

まず背筋が伸びるという話から風桶理論的に展開して、最終的に気分が明るくなるというのですが、本当かな。理屈は合っていそうですが、そう上手くいくのか。とはいえ、背筋を伸ばすと何かいいことがありそうな気は猛烈にしますね。

最近(そうでもない?)、ネットでよく見かける表現「ムカつく」に関して、なぜそのような表現を多用するのか調べてみると、

「ムカつく」とはどういうことを指すのか、その子自身わかっていないで使っていたのです。
(p.150)

表現を知らないから、「くやしい」とか「がっかり」とか、嫌な感情が全部「ムカつく」という表現になってしまうのですね。ウザいや死ねという言葉も同じ原因で使われているのではないかと指摘しています。「ウザい」という言葉しか知らないと、ウザいと表現するしかないですからね。


10代のための疲れた心がラクになる本: 「敏感すぎる」「傷つきやすい」自分を好きになる方法
長沼 睦雄 著
誠文堂新光社
ISBN: 978-4416519387