今日はさらにその続き【謎】で、「誓言嫁」。セイゴンカと読みますです。
本作で、ヒロインの橘香は傷の治りが速いことに気付くのですが、そういうのはサッサと気付けよ、と思いますけど。
本や映画では、吸血鬼に噛まれた者は皆、吸血鬼になるでしょう?
(p.47)
なりそこない、というのもありますね。化物語は血の量を調整して吸血鬼度をコントロールできるという、よく分からない設定になっていましたが。
で、血を吸っていたときにお屋敷でガスが爆発して、橘香達は本家で暮らすことになります。毎晩がディナーという世界は私には縁が無かったですね。これからもないと思いますが。個人的にはワサビでも酒の肴にして焼酎というのがいいんですけどね。
橘香は入院している姉の筝香を見舞うために病院に通います。筝香は意識が戻らない寝たきり状態。しかも病院で医師に襲われそうになって、それだけでも最悪なのに、気を失っている間にこの医師が殺されていて、また容疑者にされてしまうといういつも通りの超最悪な展開です。
今回はハイブリッド吸血鬼のピーターが活躍します。ていうか何か結局利用されている感がたっぷりなんですけど、ところで、
細胞の分裂回数は、一生の中で決まっている。
(p.280)
だから治癒能力を使いまくると早死にする、というシナリオなんですが、これはヘイフリック限界のことだと思われます。ちなみに人間は50回程度なんですね。
最後に誰かを書いたらネタバレになるので隠しておきますが、このコワイ台詞を紹介しておきます。
家族なんて幻想ですよ。皆が助け合い、仲良く? それな夢物語に囚われているから、足をすくわれるんです。
(p.286)
ていうか、幻想だから面白いという説もあるような気がしますね。ファンタジィなわけで。
誓言嫁 - クリムゾン・ヴァンパイア
夏目 翠 著
C・NOVELSファンタジア
ISBN: 978-4125013398