Phinlodaのいつか読んだ本

実際に読んでみた本の寸評・奇評(笑)

掟上今日子の裏表紙

今日は西尾維新さんの忘却探偵シリーズから「掟上今日子の裏表紙」。裏といえば私ですよね【なにが】。

ところが、この本を読みながら引用したい箇所に付箋を付けていく予定だったのに、結局、読了した時点で付箋が1つしか貼られていません。そんなに印象的なフレーズのない話だっけ。しかも貼ったのが、

どんな行為も、結局のところ、何らかの法には触れている
(p.18)

これですよ。いや、そんなことはないだろ、例えば昼寝したら違法行為になるんですか、みたいなどうでもいいツッコミしか思い浮かばないんですけど。

で、書くことがないから超あらすじを説明しておくと、掟上さんが強殺容疑で逮捕されて、取調室の中で事件を解決する話です。

取り調べるといっても、寝たら全記憶を喪失する相手に対して「お前がやっただろう」と言ったとしても「記憶にございません」としか返ってこないわけで、眠らせないように取り調べるという超人権侵害的なやり方をしないと、寝てしまったら昨日のやりとりはもう忘れているわけですから困ったものだ。

ということで、密室殺人事件で、部屋はオートロックで鍵がかかっていて、中には掟上さんと被害者しかいないという状況です。オートロックなら犯人が被害者を殺してから部屋の外からドアを閉めるという手もありそうですけど。今回最も気になったのは、

コレクションの品質管理のために、展示室内の空気はコンピューター管理されていたようです。硬貨っていうのは、つまるところ、ほとんどが金属ですからね――博物展示の定番として、錆を、つまり酸化を最小限に抑えるためには、当然、室内の酸素量も、最小限に抑えられていたんじゃないでしょうか……?
(p.286)

そこが密室になって、つまり金庫室が犯行現場で、ロックされたら外部から酸素が供給されないので消費し尽くした時点で中にいる人は死ぬ、だから掟上さんは酸素消費量を極限まで減らすために眠った、という話の展開になっているのですが、空気をコンピューター管理できるのなら外部と空気の出入りがあってもよさそうな気もするんですよね、つまり酸素ゼロにはならないような。一体どんな仕組みで酸素量をコントロールしてたんでしょうね。

ま、戯言はおいといて、とりあえずテキトーにその辺から一言持ってきて今回は終わりにします。これから役所に行かないといけないし、時間もないので。

白紙だからこそ、表も裏も同じなのだ。
(p.320)

白紙の紙だって、表と裏がちゃんとあるんですけどね。学校で、画用紙を表裏間違えたら怒られませんでした? 繊維の状態が違うのでしたっけ、絵具の乗りとか違うみたいな。そういえば、両A面のレコードとかCDはありますが、両B面ってあるんですかね。両裏面とかあるともっと面白そうですが。

 

掟上今日子の裏表紙
西尾 維新 著
VOFAN
講談社
ISBN: 978-4062205764