今日もいろいろプログラムと格闘していたので本を読む暇はあまりなかったのですが、昨日に続いて三島由紀夫さんの「小説家の休暇」を少し読んでいました。
私は恩寵を信じていて、むやみに二十歳で死ぬように思い込んでいた。
(p.24)
夏休み明けの9月1日に自殺する子供が多いという調査データがあるそうですが、9月1日が尖っていなければいいという話ではないはずです。自殺する人はなぜ自殺するのでしょうか。
青年の自殺の多くは、少年時代の死に関するはげしい虚栄心の残像である。絶望から人はむやみと死ぬものではない。
(p.24)
三島由紀夫が存命で今の生徒を見ていたら何と言うのでしょうね。
個人的に言いたいのは、先の話の続きですが、9月1日になぜ自殺者が増えるのかではなくて、何月何日であれ、なぜ自殺するのかというところをもっと厳密に科学的に考えないといけないのではないかということです。
昔の人の小説や随筆を読んでいる限り、昔だって今と同じようないじめは間違いなく存在していたのですが、それが自殺に繋がるようなことは今ほどなかったようです。そこに大きなヒントがあるような気がしませんか。