Phinlodaのいつか読んだ本

実際に読んでみた本の寸評・奇評(笑)

雑記

今日は結構暑かったですね。室内は逆に寒い位でしたから、これは体調に気を付けないとやられるパターンです。今日は三島由紀夫さんの本をちょっと読みました。

三島さんの文章は個人的にはスッキリとした難解文だと思っています。こんな表現があります。

守るという行為には、かくて必ず危険がつきまとい、自己を守るのにすら自己放棄が必須になる。平和を守るにはつねに暴力の用意が必要であり、守る対象と守る行為との間には、永遠のパラドックスが存在するのである。
(文化防衛論、p.49)

流石に平和ボケの今の日本でも、平和主義を宣言するだけで平和に暮らせるというお目出たい人は存在しないと思いますが、自己放棄というのは三島さんのことですから例えば神風の特攻のような作戦が頭にあるのではないかと思われます。

無抵抗主義というのもありますが、暴力と無抵抗が戦ったら基本的に暴力が勝ちます。無抵抗が勝っためには、無抵抗の裏に暴力に対抗する力あることが前提になるのです。

 

文化防衛論
ちくま文庫
三島 由紀夫 著
ISBN: 978-4480422835