Phinlodaのいつか読んだ本

実際に読んでみた本の寸評・奇評(笑)

ビブリア古書堂の事件手帖 ~栞子さんと奇妙な客人たち~

今日は「ビブリア古書堂の事件手帖 ~栞子さんと奇妙な客人たち~」を読みました。もっとも、この本は以前、読んでいるような気がします。

とても有名なので、今更説明しなくてもいいとは思いますが、ざっくり行きますと、古本屋の店長の篠川栞子が病院で推理して難事件を解決、みたいな話です。しおりこ、って凄い名前ですね。主人公の五浦大輔がこの店で働くことになり、事件に巻き込まれてパシリをするパターン。メインで動き回ります。推理小説あるあるですね。


ミステリー的にロジックが論理的なのかというと強引なところもあるような気もしますが、そこは運の良さでカバーしていると理解していいと思います。

個人的には、古書店というのはとても好きなスポットですが、最近は古書は嫌、という人もいるそうですね。誰が触ったか分からないから、というのですが、人類は衰退しました【違】。

ところで、第三話「ヴィノグラードフ・クジミン『論理学入門』(青木文庫)」で、このセリフ。

『今、君は三段論法を使って話をした。バカな人間に三段論法は使えない……君は絶対にバカではない』
(p.197)

これ自体が三段論法になっているのはお洒落です。厳密にいえば「バカな人間に三段論法は使えない」は対偶の「三段論法を使う人はバカな人間ではない」に変形してやる必要がありますが。バカの判定に三段論法を使うというのは確かに一理あるような気がしますが…ちなみに、この判定だと人類のバカ率は何%になるのでしょうか。

 

ビブリア古書堂の事件手帖 ~栞子さんと奇妙な客人たち~
三上 延 著
越島 はぐ イラスト
メディアワークス文庫
ISBN:9784048704694