Phinlodaのいつか読んだ本

実際に読んでみた本の寸評・奇評(笑)

雑記

今日は「みんな彗星を見ていた」を半分あたりまで読み進めました。

この本、昨日はキリシタンのことが書いてあると紹介しましたが、もちろんキリシタンもたくさん出てきますし、あまり教科書には出てこないような殉教者の話もありますが、同時に四苦八苦する宣教師やキリシタン大名のような施政者に関する記述もかなり細かく想像されていて、歴史物語として政治的な側面までイメージしながら読むと案外面白いです。

例えば島原の乱の後にあった大村の大殉教の話、411人が斬首されている「郡崩れ」という事件なのですが、あまり大きくとりあげた文献がないことに対して、

外国人司祭が死に絶えたあとに起きたことを、積極的に伝えようとする者が誰もいなかったからではないだろうか。
(p.293)

さもありなん、って感じですね。キリシタンに関することなので、誰もいなかったというよりもむしろ、そういう人は全員殺されたとか、そこまで想像してしまいます。