Phinlodaのいつか読んだ本

実際に読んでみた本の寸評・奇評(笑)

魔法科高校の劣等生(24), (25)

魔法科高校の劣等生、24巻、25巻はエスケープ編。ディオーネー計画というよからぬ計画に対抗して、達也が新しい巨大プロジェクトを立ち上げるという話です。プロジェクト名は、

Extract both useful and harmful Substances from the Coastal Area of the Pacific using Electricity generatied by Stellar-generator
(24巻、p.38)

これで ESCAPES 計画になるらしいのですが、先に略語を作っておいてから省略しない表現をでっちあげるというのは昔からありふれた手法ですね。しかしこれはちょっと苦しいかも。普通は先頭の文字を拾えば省略形になるようにするのですが、ストーリーの都合としては、関係者に簡単にバレるとよくない状況なので、あえてノイズを含ませたのかもしれません。

上巻のバトルとしては、達也と八雲とか、ベゾブラゾフからの長距離攻撃とか、いくつか見どころがありますけど、特に十三束と水波の試合が面白いですね。男女のバトルは異例です。結果的に十三束の敗けなんですが、

水波ちゃんに背中から組み付かれた時も顔を赤くしていたみたいだし…
(24巻、p.249)

胸が当たっていたというのですが、そんなに一瞬で顔色を変えられるものなんですかね。セラムンとかプリキュアとか、アニメの敵は平然としていますが、実際にあの手の戦闘服で勝負されたら、ロリな戦士だとたまらない【なにが】のかもしれません。

下巻のバトルは達也と光宣の対決シーンが圧巻です。光宣はパラサイトを取り込んでバンパイア並みの再生能力を get したので、まずは達也と互角です。不死身対決ですね。お互い相手を殺すところまでは踏み込めないので物別れということになります。

光宣と水波の微妙な関係も気になりますが、それにしても USNA の内部統制はどうなっているのでしょう、グダグダすぎます。偽の情報に踊らされて逃亡する羽目になったニーナが四葉家に亡命してきたところでこの編は終わっています。ニーナというのも結構レベルの高いキャラ設定のはずなんですが、何やっても負けてしまって結局逃走中という、辛い人生を歩んでいるようです。


魔法科高校の劣等生(24) エスケープ編<上>
佐島 勤 著
石田 可奈 イラスト
電撃文庫
ISBN: 978-4048936866

魔法科高校の劣等生(25) エスケープ編<下>
ISBN: 978-4048937924