Phinlodaのいつか読んだ本

実際に読んでみた本の寸評・奇評(笑)

ドウルマスターズ

Amazon のカスタマーレビューがこんなに面白い本も珍しいかもですね。ARMORED CORE パクリ疑惑の件はスルーしますが、私はまだこの本の4巻までしか読んでいません。5巻で完結らしいですが、ドウルマスターズ、とりあえず4巻まで読んだ状態で書いておきます。

9月8日にも書いたのですが、この作品、イメージが固定しない。私の場合、脳内に画像がうまく浮かんでこないのです。メカ系に強い人だとサクっとイメージできるのかもしれませんが、私の知識では文章で表現されている内容がイメージになってくれません。

SF的な設定に関してはフィクションだから何でもアリだと言ってしまえばそれまでですが、魔法科高校や、他作品では禁書目録、シャナのような世界に比べると、「なんで?」感が大きくて、そのせいか読んでいるとボーッと生きているような気がしてなりません。

登場人物は、絵的には主人公が早乙女朱理と蒼生の姉弟、なのかなと思うのですが、ストーリーから考えてみると如月龍一がメインのような気がしてくる。5巻を読めば激変するのかな。個人的には龍一の仕方ないから何でもやる的な発想が気に入っているのですが、いずれにしても十代の若者をメインに持ってくるのはラノベ的には当たり前なんでしょうか。

子供は大人より正直だ。たとえ若くして職に就き、早くに一人前と認められる時代であっても、十代の心は二十代に比べて未成熟だ。強靭さが足りない。心も身体と同じで時間を掛けて鍛えられていくものであり、心を鍛えるには肉体以上に時間がかかる。
(1巻、p.192)

そういった不安定さが成長していく過程というのが肝だと思います。というところで想像すると青生の成長というのがテーマになりそうなものですが、読んでいて、なぜかあまり成長している感じがないのが謎。

細かい設定はいろいろ面白いところもあります。

クリスマス・イブというのは、今でも信仰している人が多い、古い宗教の祝祭です。
(2巻、p.175)

舞台は25世紀。古い宗教というのはキリスト教のことでしょうか、日本には商業的な宗教もあるような気がしますからよく分かりません。

個人的に面白いと思ったのは、無重力シャワーのシーンですね。サービスイラストもあるみたいですが。

慣れないと溺れることもあります
(2巻、p.189)

溺れるというのはグラップラー刃牙で試合中に相手を溺れさせる【謎】技を思い出しましたが、確かに言われてみれば、重力がないとシャワーの水滴は下に落ちてきませんね。実際どうなるのか。YouTube には「やってみた」系の動画がたくさんありますが、残念ながら無重力でシャワーしてみた、は発見できませんでした。ちなみに実在する宇宙ステーションにはシャワーは設置されてないそうで、水滴の後始末が大変すぎるというのが理由のようです。

ナルホドと思った一言を紹介しておきます。後は5巻読んだら何か書くかもしれません。

理不尽に対して怒ることができるのは、きっと大事なことだ
(3巻、p.86)

ドウルマスターズ (1)
佐島 勤 著
tarou2 イラスト
電撃文庫
ISBN: 978-4048665346

ドウルマスターズ (2)
ISBN: 978-4048690539

ドウルマスターズ (3)
ISBN: 978-4048656597

ドウルマスターズ (4)
ISBN: 978-4048922210