Phinlodaのいつか読んだ本

実際に読んでみた本の寸評・奇評(笑)

禁じられたジュリエット

まだ途中なのですが、今日の本は何なんだろうか、ラノベでいいのかな。

禁書を読んだ生徒が生徒に処罰される、というのは何かマンガにありそうなシナリオですが、ストーリーの背景にあるのは「自由」とみました。まだ読み終えてないので、最後のドンデン返し【謎】は分かりません。

途中、殺人はなぜ悪なのかというテーマが出てきます。

何故、人を殺してはいけないの?
(p.246)

これに対して、

悪いことだから。罪だから。決まっているから。そんなことはをするのは、許されないから。
(p.247)

実際、毎日大勢の人が殺されていますね。いけないというのは、する人がいるからこそですが。

ちなみに、人を殺してはいけない、という法律が、なぜか日本にはありません。

殺人は罪です。刑法第一九九条には「人を殺した者は、死刑又は無期若しくは五年以上の懲役に処する。」と定められています。それだけです。どこにもいけないとは書いてありません。もっとも、刑法は裁判でどうするかを定めたものであって、国民が何をしていいかを定めたわけではありません。

刑法に違反することは悪いこと、という考え方もあります。先ほど紹介した理由もそれですね。

しかし、やはり法律には「人を殺してはいけない」とは書いてないのです。いけないのなら「いけない」と書けばいいと思いませんか。例えば聖書には「殺してはいけない」と書いてあります。十字軍とかで殺しまくったじゃないか、というのはおいといて、いけないのなら「いけない」と書けばいいだけのことです。例えば憲法第二十七条の3には「児童は、これを酷使してはならない。」と書いてあります。いけないことは、ちゃんと書いてあるわけです。しかし「殺してはならない」という表現はありません。

ググってみると、いろんなヘリクツが見つかるので面白いです。


禁じられたジュリエット
古野 まほろ
講談社
ISBN: 978-4062990912